さて、結局のところ
2004年1月14日【マジック】
先日の暇つぶしの達人氏の日記について、諸兄どういう反応を示すか聞いてみた。
つまるところ、結論はひとつ「どのような場合でも教えろ」
教えない姿勢がトーナメントルール上問題があるかどうか、に関しては、いまいち自信は持てません。
しかし、「とげ撃ちのダメージが打ち消されることを教えなかったからスポーツマンシップに反する」という主張をするとなれば、「それはあんたも悪いんじゃない?」と考えてしまうわけです。
私はジャッジではないので「自分はこう思う」「自分がジャッジだったらこんな裁定を下す」ということしかできませんが・・・
イカサマや裏取り引きは論外として、自分としては「できるだけフェアに」デュエルをしたいと思っています。
たとえば「山からマナ出したらライフを1点得てもよい」クリーチャーを相手がコントロールしていたとして、こっちが山をタップして《ショック》をそのクリーチャーに撃ち込んだときに相手がライフの回復を忘れていたとして、それを「回復しますか?」と聞くのは愚か者のすることだと思っていますし、それくらいの「自分が注意していなよ」というプレイはしています。
ただ、相手の不注意やルールの理解度を自分に有利に働くように仕向けるのは、マジックのプレイヤーとしては下劣であると思います。
マジックってそんなものだったのでしょうか?人の揚げ足をとったり弱みを見せれば付け込むぞというのがデュエルでしょうか?
ここまでくるとどうも個人のモラルの問題になりそうですが、話を聞いた諸兄の答えは「教えろ」で一貫していました。これは私の迷いを実にすっきりと取り払ってくれる心地よい返答であったことも確かです。
私はよくPGやUTRを質問の回答に挙げることをしていますが、「トーナメントに出るために全文暗記しろ」といっているわけではありません。
むしろ、存在を知らないよりは「読んだことはある」ということのほうを大切に思います。
11. トーナメント知識責務
参加者、ジャッジ、および主催者などのDCI認定トーナメントの関係者は、 汎用トーナメント・ルールの最新版、そのトーナメントで用いるゲームのルールおよびDCIフロアルール、他の適用できる規定を理解し、従う責任がある。
13. プレイヤーの責務
プレイヤーは、DCI、ヘッド・ジャッジ、そしてその他のスタッフによって提示されたルール解釈およびガイドラインに従わなければならない。
いかなるときもプレイヤーは、敬意に満ち、スポーツマン精神に則った行動を取ることが求められる。
ヘッド・ジャッジまたはスタッフに対して口論をするプレイヤーは、DCI汎用ペナルティ・ガイドラインの該当する規定により処罰される。
また、違反が行われたマッチにジャッジがついていた場合にも、プレイヤーに罰則が適用される場合がある。
プレイヤーは、対戦相手に与えられる罰則の適用の撤回を求めることはできない。ジャッジは適正な罰則が適用されることを保証しなければならない。
すべてのプレイヤーは、レーティングを正確に保つ責任がある。レーティングに異常があった場合、即座にDCI(dci@wizards.com)に連絡すべきである。
マジックのプレイヤーが聖人君子であれと説くわけではありません。
相手が間違いでライフを少なくした、カードを引かなかった、死なないクリーチャーを墓地においてしまった、そういう姑息な手段で確実な「勝ち」に価値を見出すようでは、「勝つためならなんでもしていい」という危険な思想につながりかねません。
過去を見れば、「勝てば官軍」的な発想は対戦ゲームにおいては喧嘩のモトになり、ひいてはその対戦ゲームを衰退させる結果となっています。
F県で言わんとしているマジック衰退論のひとつの論拠にもつながりますが、勝ちを目指すプレイはトッププレイヤーとして素晴らしいことですが、勝つことが目的のプレイはマジックのプレイヤーとしては失格だということです。
うっかりミスは初心者ベテランを問わず起こりうるものです。それを許容できるだけのモラルを持ち、正々堂々とデュエルをしたいものです。
Memnarch / メムナーク (7)
アーティファクト・クリーチャー ― ウィザード(Wizard)・レジェンド(Legend) Darksteel,レア
(1)(青)(青):パーマネント1つを対象とする。それはそのタイプに加えてアーティファクトになる。(この効果はターン終了時に終わらない)
(3)(青):アーティファクト1つを対象とする。そのコントロールを得る。(この効果はターン終了時に終わらない)
4/5
Illus.Carl Critchlow (139/165)
7マナクリーチャーとしてはP/Tはやや頼りない感じはするものの、アーティファクト・クリーチャーを奪う能力は強力の一言で、これ一枚でドラフトは青への流れを作ってもいいくらい魅力のあるクリーチャーだ。
神器除去と生物除去、ダメージでは《爆片破》あたりで死んでしまうが、除去できなければマナに応じてどんどんクリーチャーを奪われてしまう。
クリーチャーを奪うのは原則として相手ターンが最適。これは、使ったマナは自分のアンタップ・ステップで回復すること、自分のターンに生物を奪っても攻撃できないこと、攻撃開始ステップに生物を奪うことでブロッカーとしても有効活用できることと有利要素満載だからだ。
またアーティファクト性を付加できる能力は、単にこれ単体で奪える対象になるというだけでなく、《グリッサ・サンシーカー》の狩りの標的にもなり得る点で、基本地形やエンチャントまでこのエルフが破壊できてしまうという不思議世界が展開されるのだ。
Heartseeker / 心臓追いの短剣 (4)
アーティファクト ― 装備品(Equipment) Darksteel,レア
装備しているクリーチャーは+2/+1の修正を受けるとともに、以下の能力を持つ。「(T),心臓追いの短剣をはずす:クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。」
装備(5)
Illus.Michael Sutfin (124/165)
今回の新しい(?)起動コスト、「装備品をタップ、はずす」である。これまで装備品はタップさせても全く意味がなかったが、この起動コストを払わせないためにタップを強制して、・・・
・・・そして対応して起動されるのがオチというわけだ。
P/Tの修正は特筆するべきものはないが、いったん出してしまえば5マナで常にクリーチャーが除去されるため(しかも制限がない!)、《影の供儀台》よりコスト面では(あちらは使うたびに軽くなっていくが反面デメリットにもなる)こちらのほうが安定している印象を受ける。
基本的にリミテッドでは5マナは出ることのほうが多い(まさかマナ・マイアをピックしないなんてことはしないよな?)ため、相手にとっては即除去しなければ確実な敗北が待っている(メムナークよりも除去されにくいことを考えると)非常にゴッドなカードであると言える。
同じようなマナ圏で《カルドラの剣》もあるが、この短剣は装備しているクリーチャーが攻撃に参加しながら起動できる点も強みだ。
先日の暇つぶしの達人氏の日記について、諸兄どういう反応を示すか聞いてみた。
つまるところ、結論はひとつ「どのような場合でも教えろ」
教えない姿勢がトーナメントルール上問題があるかどうか、に関しては、いまいち自信は持てません。
しかし、「とげ撃ちのダメージが打ち消されることを教えなかったからスポーツマンシップに反する」という主張をするとなれば、「それはあんたも悪いんじゃない?」と考えてしまうわけです。
私はジャッジではないので「自分はこう思う」「自分がジャッジだったらこんな裁定を下す」ということしかできませんが・・・
イカサマや裏取り引きは論外として、自分としては「できるだけフェアに」デュエルをしたいと思っています。
たとえば「山からマナ出したらライフを1点得てもよい」クリーチャーを相手がコントロールしていたとして、こっちが山をタップして《ショック》をそのクリーチャーに撃ち込んだときに相手がライフの回復を忘れていたとして、それを「回復しますか?」と聞くのは愚か者のすることだと思っていますし、それくらいの「自分が注意していなよ」というプレイはしています。
ただ、相手の不注意やルールの理解度を自分に有利に働くように仕向けるのは、マジックのプレイヤーとしては下劣であると思います。
マジックってそんなものだったのでしょうか?人の揚げ足をとったり弱みを見せれば付け込むぞというのがデュエルでしょうか?
ここまでくるとどうも個人のモラルの問題になりそうですが、話を聞いた諸兄の答えは「教えろ」で一貫していました。これは私の迷いを実にすっきりと取り払ってくれる心地よい返答であったことも確かです。
私はよくPGやUTRを質問の回答に挙げることをしていますが、「トーナメントに出るために全文暗記しろ」といっているわけではありません。
むしろ、存在を知らないよりは「読んだことはある」ということのほうを大切に思います。
11. トーナメント知識責務
参加者、ジャッジ、および主催者などのDCI認定トーナメントの関係者は、 汎用トーナメント・ルールの最新版、そのトーナメントで用いるゲームのルールおよびDCIフロアルール、他の適用できる規定を理解し、従う責任がある。
13. プレイヤーの責務
プレイヤーは、DCI、ヘッド・ジャッジ、そしてその他のスタッフによって提示されたルール解釈およびガイドラインに従わなければならない。
いかなるときもプレイヤーは、敬意に満ち、スポーツマン精神に則った行動を取ることが求められる。
ヘッド・ジャッジまたはスタッフに対して口論をするプレイヤーは、DCI汎用ペナルティ・ガイドラインの該当する規定により処罰される。
また、違反が行われたマッチにジャッジがついていた場合にも、プレイヤーに罰則が適用される場合がある。
プレイヤーは、対戦相手に与えられる罰則の適用の撤回を求めることはできない。ジャッジは適正な罰則が適用されることを保証しなければならない。
すべてのプレイヤーは、レーティングを正確に保つ責任がある。レーティングに異常があった場合、即座にDCI(dci@wizards.com)に連絡すべきである。
マジックのプレイヤーが聖人君子であれと説くわけではありません。
相手が間違いでライフを少なくした、カードを引かなかった、死なないクリーチャーを墓地においてしまった、そういう姑息な手段で確実な「勝ち」に価値を見出すようでは、「勝つためならなんでもしていい」という危険な思想につながりかねません。
過去を見れば、「勝てば官軍」的な発想は対戦ゲームにおいては喧嘩のモトになり、ひいてはその対戦ゲームを衰退させる結果となっています。
F県で言わんとしているマジック衰退論のひとつの論拠にもつながりますが、勝ちを目指すプレイはトッププレイヤーとして素晴らしいことですが、勝つことが目的のプレイはマジックのプレイヤーとしては失格だということです。
うっかりミスは初心者ベテランを問わず起こりうるものです。それを許容できるだけのモラルを持ち、正々堂々とデュエルをしたいものです。
Memnarch / メムナーク (7)
アーティファクト・クリーチャー ― ウィザード(Wizard)・レジェンド(Legend) Darksteel,レア
(1)(青)(青):パーマネント1つを対象とする。それはそのタイプに加えてアーティファクトになる。(この効果はターン終了時に終わらない)
(3)(青):アーティファクト1つを対象とする。そのコントロールを得る。(この効果はターン終了時に終わらない)
4/5
Illus.Carl Critchlow (139/165)
7マナクリーチャーとしてはP/Tはやや頼りない感じはするものの、アーティファクト・クリーチャーを奪う能力は強力の一言で、これ一枚でドラフトは青への流れを作ってもいいくらい魅力のあるクリーチャーだ。
神器除去と生物除去、ダメージでは《爆片破》あたりで死んでしまうが、除去できなければマナに応じてどんどんクリーチャーを奪われてしまう。
クリーチャーを奪うのは原則として相手ターンが最適。これは、使ったマナは自分のアンタップ・ステップで回復すること、自分のターンに生物を奪っても攻撃できないこと、攻撃開始ステップに生物を奪うことでブロッカーとしても有効活用できることと有利要素満載だからだ。
またアーティファクト性を付加できる能力は、単にこれ単体で奪える対象になるというだけでなく、《グリッサ・サンシーカー》の狩りの標的にもなり得る点で、基本地形やエンチャントまでこのエルフが破壊できてしまうという不思議世界が展開されるのだ。
Heartseeker / 心臓追いの短剣 (4)
アーティファクト ― 装備品(Equipment) Darksteel,レア
装備しているクリーチャーは+2/+1の修正を受けるとともに、以下の能力を持つ。「(T),心臓追いの短剣をはずす:クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。」
装備(5)
Illus.Michael Sutfin (124/165)
今回の新しい(?)起動コスト、「装備品をタップ、はずす」である。これまで装備品はタップさせても全く意味がなかったが、この起動コストを払わせないためにタップを強制して、・・・
・・・そして対応して起動されるのがオチというわけだ。
P/Tの修正は特筆するべきものはないが、いったん出してしまえば5マナで常にクリーチャーが除去されるため(しかも制限がない!)、《影の供儀台》よりコスト面では(あちらは使うたびに軽くなっていくが反面デメリットにもなる)こちらのほうが安定している印象を受ける。
基本的にリミテッドでは5マナは出ることのほうが多い(まさかマナ・マイアをピックしないなんてことはしないよな?)ため、相手にとっては即除去しなければ確実な敗北が待っている(メムナークよりも除去されにくいことを考えると)非常にゴッドなカードであると言える。
同じようなマナ圏で《カルドラの剣》もあるが、この短剣は装備しているクリーチャーが攻撃に参加しながら起動できる点も強みだ。
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