wktkでござる

シリーズをずっと追いかけてきているけど、13作もやってきたのか俺、と思うとびっくり
うちクリアしたのは10作くらいだけどな(旧作とかヌルプレイヤーには無理だよ!無理無理)

ナンバリングタイトルとしても同数出してるゲームタイトルって何があるんだろ

FFは13と14は無かったことにしていいんだよね?w
http://www.houseofsixten.com/hcstaff/?p=3271

p1
幻想郷。

はるか昔に我々の世界から去った神話の生き物や神々と人間たちが調和して暮らす世界。

今年は豊作だった。今日、人々はそれを女神に感謝するために集まっていた。

p2
「私の祝福だけでこの実りがもたらされたわけではないことを忘れないでください。それはあなたがたの懸命な努力の賜物です」
「お供え物をここに」

「穣子さま。芋畑を病気から守ってくださったことはなんとお礼を申し上げていいかわかりません」

「私はこの収穫の一番の出来をあなたと分かち合いたいと思うとります」
「こんなに黄金色で、赤褐色で、甘い芋は幻想郷いちばんの出来です」

「ご親切にどうも」
「これからも私の祝福を祈ることを欠かさないでくださいね」

「穣子さま、ありがとうございますだ」

「穣子さま、これをお受け取りくださいませ」

「穣子さま、これをどうぞ」

p3
「あら?」
「何か御用?」

「あんた、穣子さまへのお供えはどうしたんだい?」

「何も無いわ。どうしてそんなことを訊くの?」

「みんなあの方に何かお供えしなきゃいけねえんだ。あんたもこいつから少しお供えしたらどうだい」

「私は何もお供えすることにはなっていないの」

「この馬鹿たれ、このお方はあたしたちとは違うの」
「穣子さまの姉君さまで、お名前は……静子さまよ」

「そうね。静“葉”よ」

「へー、静葉さま?」
「知りませんで。本当に穣子さまの姉君さまなら、あなたさまも豊穣の女神さまじゃねえんですか?」

p4
「女神さまだけど、穣子さまとは全然違うのよ」
「収穫を守ったり祝福したりはしないわ」
「この方は葉っぱを紅葉させるだけなの」

「そーなんですか?」

「ええ」
「あなたたちは、秋になったときに木々を美しくするのが誰かとか考えたこと無かった?」

「へえー。 そんなちっぽけなことのためにも神様がいるんだ」

「あ、待ってくだせ」

「これ、あなたへのお供え物です」

「ご親切にどうも」
「これからも私の祝福を祈ることを欠かさないでくださいね」

p5
「ねえ、静葉姉!」
「見てよこのお供え物の数々!」
「新記録じゃないかしら!」

p6
「そう、良かったわね」

p7

p8
「この村の近辺に住んでる人は全員知ってるつもりだったけど。あなた新顔さんね」

「その通りです。私は2日前に幻想郷に着いたばかりです」
「でも私はこの村に住んでいるわけではありません。幽々子さまのお屋敷の近くにある翡翠塔の庭に住んでいます」

「じゃあずいぶんな道のりをやって来たのね。 ここへ何を持ってきたの?」

「秋の葉です」

「ちょっと、本当に?」

「はい、本当です!」

p9
「私がはじめて幻想郷にやってきたとき、秋の色彩の鮮やかさに驚嘆しました」
「ある女神が毎年葉っぱを色づかせているということを知ったとき、納得したものです」
「私がここに来たのは、個人的に静葉さまに会いたいと思ったからです」
「このあたりのどこかに住まわれていると聞いたものですから」

p10
「それで、誰か静葉さまがどんな姿をしているか教えてくれた?」

「ええと、たしか彼女は私とおなじくらいの長さの金髪で」
「スカートの裾がカエデの葉っぱのようにぎざぎざだtt」
「あ。」

「いやいや、でもあなたは背が低すぎるし」
「ある種のオーラをまとっているとか何とか、もっと背が高くて、優雅なひとだと思ってたもので……」

「そうだねー。私にゃ女神のような感じの神々しさはないよねー」

p11
「とにかく、お会いできて光栄です、静葉さま」
「私はルナサといいます」

「いい名前だね、ルナというと月のことだね」

「実は、月とはなんの関係もなかったりするんです」

「“ルナサ”はアイルランドのバンドの名前なんです」

「あいるらんど?」
「それは外の世界の場所?」

「はい、私の国の名前です」

p12
「ルナサはあいるらんどという国から来たのね。お会いできたのはいいとして、私に何かできることがあるかしら?」

「ええと、私のお供え物を受け取っていただければと思うのですが」

「あなたは……私に歌をお供えしてくれるの?本当に?」

「だめでしょうか?」

「いえ、そんな、謹んでお受けします!」
「ご親切にどうも、お嬢さん。」
「これからも私の祝福を祈ることを欠かさないでくださいね」

「はい。では行きます。」
「これは"秋の子"または"秋の美女"という名前の伝統的なアイルランドのリールです」

p13


p14
「素敵!」

「どうも。ありがとうございます」

「考えてみれば歌のお供えなんて初めてかも。本当にありがとう」

「あはは。 外の世界では、みんな神様を歌で讃えていますよ。ここではそういうことをしないんでしょうか?」

「ああ、するわよ。 幻想郷にいる神様がたには信者の誰かが書いたその恩恵を讃えた歌があるわ」
「みんなね。そう、私以外の」

p15
「風の神様の神奈子様には、神々の戦いに沿った旋律が」
「湖の神様の諏訪子様には、国全体の信仰を集めていた頃のことを思いださせる歌が」
「奇跡の神様の早苗様には、素晴らしい行いを英雄に奮い立たせる賛歌が」
「厄の神様の雛様には、人々の厄を集めるときにくるくる回るダンスに合わせた伴奏が」
「豊穣の神様の穣子は、私の妹なんだけど、彼女にはあなたが無意識のうちに幸せになってしまう歌が」

p16
「でも私には何も無いの」
「そりゃあ私はゲームじゃ1面の中ボスで、自分のテーマソングを持てない程度のサブキャラだけど」
「でも今日は」

「うーん、確かに私も秋の子の歌を作曲したわけじゃないですし」
「外の世界の、大昔のアイルランドの誰かが書いた曲で、そのひとが心の中に神様を描いていたかも定かではないんです」

「どうでもいいじゃない」
「私はどんなにちっぽけでも他の女神様をうらやましがらせる贈り物なら私は嬉しいの」
「ありがとう、ルナサ」

p17
「なんてお馬鹿でちっぽけな女神なんでしょ」
「妬みってのはそう簡単に棄てることなんかできないのよ」

「誰ですか…?」

「またあんた!?」
「あっちいけお邪魔虫! あんたはお呼びじゃないのよ!」

「お呼びじゃない、って? どの口が言うのかしら。あなたが私を何度も呼び寄せたくせに」

「あなたの妬みはまだ強い……特に、妹への妬みはね!」

p18
「春には、村人たちはあなたの妹へ撒いた種が強く健やかに育ちますようにと助力を請う。そして誰もあなたの名前など呼ばない」
「夏には、あなたが家に閉じこもっている間、あなたの妹は収穫を干ばつや嵐から守りたいと願う人々の代わりに、天気の神様と交渉をする」
「秋になると、それぞれの農家の家族はあなたの妹に収穫の一番の成果をお供えする。そしてあなたは何も知らない子供から葉っぱを貰う」

「あなたは自分の妬みから目を背けることはできる。けれどこれだけは言っとくわ、静葉」
「あなたはその前に疲れ果ててしまう」

p19
「あなたは一体誰なんですか、どうして静葉さまをいじめるんですか?」

「あんた、どうやら外の世界から来た新顔だね」
「自己紹介させて貰うよ。私は水橋パルスィ」
「嫉妬心を操る程度の能力を持つ橋姫さ」

「私はあんたのちいさな女神をいじめるためにここに来たんじゃないよ。そいつに新しい生き方を勧めに来たんだ」
「私の弟子、というね」

p20
「さあ、どうなの? 静葉? あなたは誰からも好かれていない女神であることに疲れ果ててないの?」
「あなたには祟り神の素質があると思うのだけど」

p21
「なんて馬鹿なことを? そんな悪い話に乗ってよくなったためしはありませんよ」

「静葉は力のためにきっとそうするわ。みんながそうする理由のひとつじゃない」

「神様ってのはね、信者の信仰心から力を得るの」
「でもね、祟り神はもっと確実な力の源から力を得るのよ。怒り、怖れ、嫉妬、あらゆるヒトの精神の暗黒面の感情からね」
「あんたも外の世界から来たのならわかるでしょう」
「外の世界の神様は信者が信仰心を失い始めたときに幻想郷やファンタジーの世界に逃げて行ったのよ」

「けれども、信者たちは決して暗黒面を捨て去らなかった。それゆえ祟り神は居残っている神様よりはるかに数で勝っている」

「そんなの外の世界でもありえない」

「幻想郷の神々は今現在のわたしよりずっと強いでしょうね、でも、将来はどうかしら」
「神奈子や諏訪子、その同類たちは経験から信仰が時間が経つにつれ薄れていくことを知っている。でも、暗黒面は永遠なの」

p22
「そんなのどうでもいいわ! 私はあんたの仲間にはならない!」

「あら、みんなはじめのうちはそう言うわ」
「じゃあ、あなたが具体化するべき適切な暗黒面の感情について考えてみましょ」

「あなたは十分な良い嫉妬を得たけど、それはもう(私に)取られている」
「あなたは怖れや憎しみや我儘でいっぱいというわけでもなさそうだし」
「そうだ、孤独……」

「外の世界の詩人、E.E.カミングスは、孤独を落葉に例えていたわね」
「孤独は、あなたが慣れ親しんでいるのは確かだと思う。そして、それは嫉妬とほどよく結びつくわ」

「孤独の祟り神、静葉。お似合いよ。いい響きじゃない」

p23
「わかった、もういいわ。 静葉さまは嫌だ、っていちど言ってるでしょ」

「あと、この方はひとりぼっちなんかじゃない、わかった?」

「私はあっち行けってことね? 孤独のいいところはね、あなたに近づくのがものすごく速いってところなのよ ある日はあなたは友達に囲まれる……」

「……そしてあくる日に事件が起これば、あなたは世界で一人きり」

p24
「あんたにはルナサに手を出させないよ」
「あんたが彼女と戦う前に、私を倒さないといけないからね」

「神奈子じゃあるまいし、わかってるくせに」
「あなたは弱すぎる。妖怪を自分の聖域から追い払うことさえできない」
「あなたたち二人同時に相手してあげる。どっちでも同じだし」
「あなたのお友達はどこかへ行き、あなたは私のものになる」

「上等よ、怖くなんかないわ」

「聞こえた?彼女はあなたを怖れてなんかいない、私だってそうよ!」

p25~28

p29
「どうやらあなたたちを見くびっていたみたいね」
「正々堂々と私を負かしたのだから、大人しく追放されておくわよ」

「私はその逆転劇じゃない。私が地下にいるからといって、世界の残りやあなたのような神から妬みが除かれることは無い」
「あなたがそれを知る前にわたしは戻ってくる。もっと強くなって」
「あなたの信者があなたを見捨てた途端」
「私があなたに誘いをかけるチャンスがまたやってくることは間違いないわ」

p30
「やりましたね!きっと倒せると信じてました!」

「そうだったの? 私は実際に勝つまで、勝てると思ってなかった」

「他の神様なら誰でも簡単に彼女を倒すことができたでしょう。でも私はほかの神様より弱いから」
「私の考えでは、私は全力を出して、あなたの力は極力抑えて彼女と戦おうと考えていたの」
「私が倒されても、あなたが彼女を倒せるくらいに消耗させるように」

「そうだったんですか」
「でもそうなる前に倒せてよかったです」

p31
「私はまだこのスペルカードというものをどうやって使うのか知りません」
「あなたが負けていたら、私はあの人に対して無力だったでしょう」

「待って、どういうこと?」

「あなたも知っているとおり、神も妖怪も恐れを感じることができる」
「あなたは戦うことができないのに、どうやって少しも恐れを持たずに妖怪に立ち向かっていたの?」

「怖い?」
「私には神様がついていたんですよ」

p32
『神様ってのはね、信者の信仰心から力を得るの』

「あなただったのね、ルナサ」
「あなたがいてくれたから、私は勝てたんだ」

p33
「恩返しをしなくては」
「私はこのとおりぜんぜん強くない。でももし何か欲しいものがあるなら、お礼くらいは十分にさせて欲しいの」

「お礼なんて結構です」
「それに、あの戦いはあなたがすべてお一人でやったんですし」
「あなたは、私があなたのお力になれたように私にもお力を下さったんです」

p34
「あなたが今までいつもしてきたことをし続けるだけで私は満足です」
「毎年葉を色づかせることで人々を助けていることを私は知っています」

「本当を言うとね、私はあまり人の役には立ってないと思うんだ」

「本当に?」
「私はそれが女神の本質そのものであると思いますけど」

p35
「ルナサ……」
「どうして、あなたは私なんかを訪ねて来たの?」
「妖怪のことも知らなかったみたいだし」

「さっきも言いましたけど、葉を色づかせる素晴らしい仕事を讃えるために私はここに来たんです。それだけですよ。妖怪なんて全然知りませんでした。 どうしてそんなことを聞くんです?」

「私は幻想郷で一番弱っちい神様だし。 私の力は葉っぱの色を変える程度の力だし。 私が戦いの仕方を覚えるよりも、すでに村の人々はそうあろうとするの私よりもっともっと強い神様や英雄によって守られているし 誰一人として私に助力を請うたり保護を求めたりしない。 私ができることなんて何もないから人々の助けにはならないし」

「でも思うんだ、何もできないわけじゃないって」

p36
「あなたは歌と信仰を捧げるためだけにここにやってきた。それは小さなことだけど、最後には妖怪と戦うときに勝敗をわけるまでに至った。私ができる小さなことでも、誰かを助ける役に立つかもしれないと思うの。 どう思う?」

「私、村長さんのところに行く用事があったんです。 よかったら一緒にいかがですか? あなたが助けられる人を見つけるためにも」

「それがいいかな。 落ち葉を熊手でかきあつめるだけとか、農作物を運ぶだけだとしても、私に手伝えることがなにかあるはず」

p37

p38
「さ、着きました」
「ちょうどそこに畑がありますね」
「手を貸して欲しい人がいるかどうか見に行きましょう」

「あ、絵を描いている人がいますね」

「静葉様、絵はいかがですか?」

「たまに描いたりするけど、そんなに上手じゃないよ」

「ルナサ?」

p39
「何かいまいちだな……」

「やあ少年、君は運がいいね。 君を手伝ってくれる神様が来てくださったよ!」

「言ったでしょ、私、絵はうまくないって」

「まあまあ、とにかく手を貸してあげましょう」

p40
「あ、思いだしました」
「あなた、紅葉の神様の静子さまじゃないですか」

「あの、静葉だよ」

「ごめんなさい」

「そういえば葉っぱをお供えした?」

「ええ確かに。ところで、お名前を教えてくださる?」

「ローリーです、よろしくお願いします」

「それで静葉さまは絵の描き方をご存知なんで?」

「少しだけ」
「秋が来たときにその木がどう見えるかという絵を描くように、私は葉っぱに色を塗る準備をするの」
「でも、絵を描くことは専門じゃないよ」

p41
「とりあえず、この絵の何か悪いところに気づきませんか?」

「ええと……」
「ローリー、あなたはとても上手よ。ほとんどのものが正しい場所に、正しい大きさで描かれているわ」

「なにか紙の切れ端でもあれば、私はあなたの遠近法間違いの部分を示すことができるのだけど」

「僕には遠近法は大丈夫に見えますけど」

「あなたが立っているところからだと、そこに描いてあるよりももっと屋根が見えて居ないといけないの」

「消失点をすこし右にずらしてみれば、直ると思う」

p42
「なるほど、良さそうに見えます」

「あと、もっと写実的な色で行くつもりなら、芝生が家畜小屋の明るい赤色を少し反射しているのも頭に入れておいて」

「そのかわりにそこに塗る緑の影の色はもっと……」

「そう、この色。でももっと深くてもっと濃い」

「この色ね」

「この色はそれっぽく見えないですよ」

「それは、あなたが前後関係を無視して色を見ているからよ」

「葉っぱを絵の隣に置いて、見てみて」

p43
「あなたがこんなに絵が上手だなんて思いませんでした」
「さっきはまるで絵画の神様みたいでしたし、本当に人に教えたことがないんですか?」

「褒めすぎだよ、ローリー」
「十分絵を練習した普通の人なら同じように教えることができたはずだよ」

「君の絵がどうなったか、後でまた見に来るからね」
「がんばって!」

「ありがとう、静葉様!」

p43
「雛!」

「こちらです」

「穣子、どうしてここに?」
「ぜんぜん厄が溜まっていないみたいだけど」

「私じゃなくて、姉様のことで来たの」

p44
「姉様、最近憂鬱そうで、しかも最近さらにそれがひどくて」
「それについて話そうとしたら、袖にされちゃって」

「もう一度話してみたらいかがでしょう?」

「穣子!」

「静葉姉?」

「今朝は失礼なことを言ってごめんなさい!」

「大丈夫?何があったの?」

p45
「私は穣子が羨ましかった」
「私より強くて、人の助けになっていることが」
「羨ましすぎて、嫉妬の妖怪が来て仲間に引き入れようとしてきたの」

「妖怪!」
「雛、私たちは戦うことになるかもしれないわ」

「その必要はないですわ」
「あなたの姉君の厄はすでに全部消えていますもの」

「あなたが?」

「いいえ、私は何もしていませんよ」

「察するに、バイオリンを持っているその娘がすべての面倒を見てくれたようですね」
「ともかく、流し雛はまだありますから」
「私の力が必要なら、言ってくださいな」

p46
「そのとおり!」
「ルナサが妖怪を退治するのを手伝ってくれたんだ」
「それと、穣子はいつも私より強いけど、それを妬んだりしないよ」

「ルナサさん、でしたっけ? 私は静葉の妹、穣子です」

「妹?」

「そう、妹」
「私の姉様を助けてくれたということは、幻想郷の皆を助けてくれたということ」
「お礼を差し上げるべきだわ」

「何もお礼なんていりません、穣子さま」

「本当に?」

「実を言うと、ひとつ思いついたことが」

p47
「私の妹たちと私はこの次の金曜日に幽々子さまのお屋敷で演奏会をするんです」

「もしあなたが見に来てくださるなら、私はそれが欲しい」

「いいの? 私は姉様より力はあるから」
「たったそれだけのお礼で満足しなくてもいいのよ?」
「あなたが欲しいものはそれでいいの?」

p48
「はい、充分です」

http://www.houseofsixten.com/hcstaff/

p30
「どうやらあなたたちを見くびっていたみたいね。正々堂々と私を負かしたのだから、大人しく追放されておくわよ」

「私はその逆転劇じゃない。私が地下にいるからといって、世界の残りやあなたのような神から妬みが除かれることは無い」
「あなたがそれを知る前にわたしは戻ってくる。もっと強くなって」
「あなたの信者があなたを見捨てた途端、私があなたに誘いをかけるチャンスがまたやってくることは間違いないわ」

「やりましたね!きっと倒せると信じてました!」

「そうだったの? 私は実際に勝つまで、勝てると思ってなかった」

「他の神様なら誰でも簡単に彼女を倒すことができたでしょう。でも私はほかの神様より弱いから。 私の考えでは、私は全力を出して、あなたの力は極力抑えて彼女と戦おうと考えていたの。 私が倒されても、あなたが彼女を倒せるくらいに消耗させるように」

「そうだったんですか。でもそうなる前に倒せてよかったです」

p31
「私はまだこのスペルカードというものをどうやって使うのか知りません。 あなたが負けていたら、私はあの人に対して無力だったでしょう」

「待って、どういうこと?」

「あなたも知っているとおり、神も悪霊も恐れを感じることができる。 あなたは戦うことができないのに、どうやって少しも恐れを持たずに悪霊に立ち向かっていたの?」

「どうして怖がることがあるんですか? 私には神様がついていたんですよ」

p32
『神様ってのはね、信者の信仰心から力を得るの』

「あなただったのね、ルナサ。 あなたがいてくれたから、私は勝てたんだ」


p33
「あなた、本当に普通の人間なの? 天使だとか、妖精か、騒霊とかじゃなくて? 博霊の巫女みたいな主人公でもなくて?」

「私はバイオリンを弾くことができる程度のアイルランドから来た女の子ですよ。 幻想郷にはあまり見かけないですけど、それ以外は普通ですよ。 どうしてそんなことを聞くんですか?」

「私は幻想郷で一番弱っちい神様だから。 私の力は葉っぱの色を変える程度の力だから。 私が戦いの仕方を覚えるよりも、すでに村の人々は今の私よりもっともっと強い神様や英雄によって守られているから。 誰一人として私に助力を請うたり保護を求めたりしない。 ほかの神様と比べれば、私なんてただの人だし」

「でも、今はそのただの人がどんなにか強くなれるかということを理解した」

p34
「長い間、私は思っていたの。私の神様の力は幻想郷の人々を救うには弱すぎると。 でもあなたは普通の人間の力以外を使わずに悪霊を倒すことを手伝ってくれた。 つまりそれは、私の力がどれだけちっぽけでも、人を助ける役に立つってことだと思うの。 どう思う?」

「私、村長さんのところに行く用事があったんです。 よかったら一緒にいかがですか? あなたが助けられる人を見つけるためにも」

「それがいいかな 落ち葉を熊手でかきあつめるだけとか、農作物を運ぶだけだとしても、私に手伝えることがなにかあるはず」

p36
「何かいまいちだな……」

「やあ少年、君は運がいいね。 神様が手伝ってくれるそうだよ」

「言ったでしょ、私、絵は描けないって」

「まあまあ、とにかく手を貸してあげましょう」

セリフのないページはスキップ。
http://www.houseofsixten.com/hcstaff/?p=3170

p23
「わかった、もういいわ。 静葉さまは嫌だ、っていちど言ってるでしょ」
「あと、この方はひとりぼっちなんかじゃない、わかった?」

「私はあっち行けってことね? 孤独のいいところはね、あなたに近づくのがものすごく速いってところなのよ ある日はあなたは友達に囲まれる……」

「……そしてあくる日に事件が起これば、あなたは世界で一人きり」

p24
「あんたにはルナサに手を出させないよ」
「あんたが彼女と戦う前に、私を倒さないといけないからね」

「神奈子じゃあるまいし、わかってるくせに。 あなたは弱すぎる。悪霊を自分の聖域から追い払うことさえできない」
「あなたたち二人同時に相手してあげる。どっちでも同じだし。 あなたのお友達はどこかへ行き、あなたは私のものになる」

「上等よ、怖くなんかないわ」
「聞こえた?彼女はあなたを怖れてなんかいない、私だってそうよ!」


パルスィのこの小物感・・・

http://www.houseofsixten.com/hcstaff/?p=3160

p21
「なんて馬鹿なことを? どうして静葉さまが祟り神にならないといけないんですか?」

「当然、力よ。みんなが欲しがる理由のひとつじゃない」

「神様ってのはね、信者の信仰心から力を得るの。でもね、祟り神はもっと確かな力の源から力を得るのよ。怒り、怖れ、嫉妬、あらゆるヒトの精神の暗黒面の感情からね」
「あんたも外の世界から来たのならわかるでしょう。外の世界の神様は信者が信仰心を失い始めたときに幻想郷やファンタジーの世界に逃げて行ったのよ」

「けれども、信者たちは決して暗黒面を捨て去らなかった。それゆえ祟り神は居残っている神様よりはるかに数で勝っている」

「だから外の世界が地獄だと言うの?」

「幻想郷の神々は今現在のわたしよりずっと強いでしょうね、でも、将来はどうかしら」
「神奈子や諏訪子、その同類たちは経験から信仰が時間が経つにつれ薄れていくことを知っている。でも、暗黒面は永遠なの」

p22
「そんなのどうでもいいわ! 私はあんたの仲間にはならない!」

「あら、みんなはじめのうちはそう言うわ。じゃあ、あなたが具体化するべき適切な暗黒面の感情について考えてみましょ」

「あなたは十分な良い嫉妬を得たけど、それはもう(私に)取られている。あなたは怖れや憎しみや我儘でいっぱいというわけでもなさそうだし」
「そうだ、孤独……」

「外の世界の詩人、E.E.カミングスは、孤独を落葉に例えていたわね」
「孤独は、あなたが慣れ親しんでいるのは確かだと思う。そして、それは嫉妬とほどよく結びつくわ」

「孤独の祟り神、静葉。お似合いよ。いい響きじゃない」

http://www.houseofsixten.com/hcstaff/?p=3146

続きがきてました。マメですなー
英語だとgod、goddessになるわけですが、日本の文化だとどっちも「神様」だからジェンダー訳出しないのが正解なのかもしれませんぬ。


p17
「なんてお馬鹿でちっぽけな女神なんでしょ」
「妬みってのはそう簡単に棄てることなんかできないのよ」

「誰ですか…?」

「またあんた!? あっちいけお邪魔虫! あなたはお呼びじゃないのよ!」

「お呼びじゃない、って? どの口が言うのかしら。あなたが私を何度も呼び寄せたくせに」

「あなたの妬みはまだ強い……特に、妹への妬みはね!」

p18
「春には、村人たちはあなたの妹へ撒いた種が強く健やかに育ちますようにと助力を請う。そして誰もあなたの名前など呼ばない」
「夏には、あなたが家に閉じこもっている間、あなたの妹は収穫を干ばつや嵐から守りたいと願う人々の代わりに、天気の神様を交渉をする」
「秋になると、それぞれの農家の家族はあなたの妹に収穫の一番の成果をお供えする。そしてあなたは何も知らない子供から葉っぱを貰う」

「あなたは自分の妬みから目を背けることはできる。けれどこれだけは言っとくわ、静葉」
「あなたはその前に疲れ果ててしまう」

p19
「あなたは一体誰なんですか、何故静葉様をいじめるんですか?」

「あんた、どうやら外の世界から来た新顔だね」
「自己紹介させて貰うよ。私は水橋パルスィ」
「嫉妬心を操る程度の能力を持つ橋姫さ」

「私はあんたのちいさな女神をいじめるためにここに来たんじゃないよ。そいつに新しい生き方を勧めに来たんだ」
「私の弟子、というね」

p20
「さあ、どうなの? 静葉? あなたは誰からも好かれていない女神であることに疲れ果ててないの?」
「あなたには祟り神の素質があると思うのだけど」

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