箱は豪華、中身は安っぽいFrom the Vault: Dragonのインストシートの一部を翻訳してみました。ちなみに意訳ですので正確ではないです。

《シヴ山のドラゴン/Shivan Dragon(10E)》
マジック初期のプレイテストのとき、バリー”ビット”レイクを怒らせてしまったことがある。《シヴ山のドラゴン/Shivan Dragon(10E)》をデザインしてるときに
「これはトレードには使えそうにない」と言った事に関してだ。彼の怒りに対して「役に立たないということじゃなく、交換じゃなく贈り物になってしまうほどすごいと言いたかったんだ」と
彼に言うと、彼は私をひとにらみすると自分の部屋から両手いっぱいのカードを私に押し付けてきたんだ。

《シヴ山のドラゴン/Shivan Dragon(10E)》は初期からずっと有名で、パワーがあり、最高のカードで、ゲームを勝利に導くものだった。《Ancestral Recall(UN)》や《Black Lotus(UN)》がある頃は影を潜めていたけど、いまやそれらは影も見ない。でも《シヴ山のドラゴン/Shivan Dragon(10E)》はいまもここにあり続けているんだ。

シヴの、という言葉はインドの破壊神であるシヴァ神からとったんだ。若い頃インドにいて、それをいろんな場所で目にしたからかもしれない。とにかく、似た物同士ということは確かだね。

《シヴ山のドラゴン/Shivan Dragon(10E)》がマジックに与えた影響はとても大きい。赤に飛行が居る大きな理由のひとつになっているんだ。マジックにはドラゴンがいないといけない。火と破壊をもたらす山のもの、赤にぴったりだ。赤には巨大な飛行クリーチャーありき、ということが決まったんだ。もちろん、青の直接火力と同じぐらい赤の飛行クリーチャーもめったにお目にかかれないんだけどね!
--リチャード・ガーフィールド、マジックの生みの親

《ドラゴン変化/Form of the Dragon(SCG)》
《ドラゴン変化/Form of the Dragon(SCG)》は面白いカードに仕上がったよ。ブライアン・ティンスマンの手によるこのカードは、君をドラゴンにしてしまうんだぜ!こういうばかげた面白い機能を持ったカードが通っちゃうのが「トップ・ダウン」デザインの醍醐味だな。
そこでデザインの組み立てをひとつ。8/8のドラゴンを作るとしたら何がいいだろう?答えは、トランプル、速攻、飛行を持っててパワーが上げれて再生もできる。おっと、点数で見たマナ・コストは8にしておかなきゃね。カッコイイ絵と金枠をプレゼント。はい出来上がり。《ヘルカイトの暴君/Hellkite Overlord(ALA)》だ。こんなクリーチャーがいる世界ってどんなんだろう?もうすぐ目にすることができるよ。
--マーク・ローズウゥーター、デザイン・リーダー

《ドラゴンの嵐/Dragonstorm(TSB)》
僕が《ドラゴンの嵐/Dragonstorm(TSB)》をデザインしたとき、これがカジュアルのドラゴン・デッキの中核になればいいなと思ってた。だって9マナかかるうえにストームの燃料までいるんだし。みんながすごいデッキを組んでくれるようにと思ったんだ。《ボガーダンのヘルカイト/Bogardan Hellkite(TSP)》や《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star(CHK)》なんかを持ってくればすぐにゲームが終わるからね。ドラゴンストーム・デッキは2006年パリや2007年ニューヨーク市で行われた世界選手権で活躍してるんだ。
--ブライアン・ティンスマン、デザイナー

《帰ってきた刃の翼/Bladewing the Risen(SCG)》
なじみの深いキャラクターを再録するときはなんらかの変更が行われるものだが、《帰ってきた刃の翼/Bladewing the Risen(SCG)》は《刃の翼ロリックス/Rorix Bladewing(ONS)》の成れの果てでもある。こいつはドラゴン界に新風を巻き起こした。なんせドラゴン・ゾンビなんだから!《血の墓所/Blood Crypt(DIS)》《暗黒の儀式/Dark Ritual(5ED)》2枚、《生き埋め/Buried Alive(ODY)》《死体発掘/Exhume(USG)》があれば《憤怒/Anger(JUD)》と《帰ってきた刃の翼/Bladewing the Risen(SCG)》と《ニコル・ボーラス/Nicol Bolas(TSB)》を墓地に落として1ターンキルができるデッキを組んだことがあるよ。
--アーロン・フォーサイス、マジック研究開発部部長

ほかブレイディ・ドマーマス、エレイン・チェイスのコメントがあります。

《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star(CHK)》
2004年、伝説のクリーチャーに機能変更が行われました。それまでは同名のレジェンドが出たら、前から出ていたほうを墓地に送っていたのが、すべてを墓地に送るようになったのです。それは不利益だけだったのでしょうか?いえ、《夜の星、黒瘴/Kokusho, the Evening Star(CHK)》にとってはむしろ歓迎すべき変更でした。20点のライフなどあっというまに無くなってしまうため、この恐るべきドラゴン・スピリットをどうやって除去すればいいのか、対戦相手は頭を悩ませる日々が続いたのでした。

《ニコル・ボーラス/Nicol Bolas(TSB)》
プレインズウォーカーであり、古竜であり、世界の覇王であるニコル・ボーラス。マルチヴァースでも最古の存在として知られる彼は、あまたの戦争、災厄、竜戦争での一騎打ち、テツオ・ウメザワによりマダラ帝国の破壊、レシュラックやテフェリーらプレインズウォーカーとの戦いなどを経てなお壮健です。ドミナリア大修復の前に彼は、「こんなときのために用意はしておくものだ」と言い残し、爪の門を通じていずこかへと去っていきました。

《火想者ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, the Firemind(GPT)》
マルチヴァースのなかでも傑出した知性と自分勝手な存在でしょう。イゼット、ミジウム、ニヴィックスはすべて彼の名前からとられていることからもよくわかると思います。彼の完璧さを示し、カードも完璧です。カードを引いたらダメージまで与えるなんて。

《煽動するものリース/Rith, the Awakener(INV)》
その苗木を生み出す能力と、伝説となったプロツアーの試合から、これが収録されました。ブライアン・キブラーはリースに《アルマジロの外套/Armadillo Cloak(INV)》をつけてジョン・フィンケルを攻撃しました。大舞台にふさわしい強烈なドラゴンを用いて勝利する、そんな全マジックプレイヤーの夢を現実のものとした歴史的瞬間でした。

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