ワールドウェイクプレビューその2
2010年1月18日 【マジック】 コメント (4)141/145
Raging Ravine [レイジング ラヴィーン]
怒り狂う山峡
Todd Lockwood
レア
土地
Raging Ravineはタップ状態で戦場に出る。
{T}:あなたのマナ・プールに、{赤}か{緑}を加える。
{2赤緑}:ターン終了時まで、Raging Ravineは「このクリーチャーが攻撃するたび、これの上に +1/+1 カウンターを1個置く」を持つ赤であり緑である (3/3) のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。これは土地でもある。
#クリーチャー化する土地その2。友好色ミシュラランドとでも言えばいいのだろうか?そのままなら《シヴのオアシス/Shivan Oasis(8ED)》、ほかに4マナあると3/3クリーチャーに。攻撃すればいきなり4点与えることができるし、その際に乗ったカウンターはそのまま持ち越しで次のターンには5/5になって攻撃できる。その次は攻撃すれば6/6。3回も攻撃される前に《稲妻/Lightning Bolt(M10)》でケアできればいいが、インスタントでタフネス3を除去するカードを選び出さなければならない。インスタント除去の重要性は高まりそうだ。
109/145
Omnath, Locus of Mana [オムナス, ローカス アヴ マナ]
マナの座、オムナス
Mike Bierek
神話レア
2緑
伝説のクリーチャー -- エレメンタル(Elemental) (1/1)
緑のマナは、ステップやフェイズの終了時に際してあなたのマナ・プールから無くならない。
Omnath, Locus of Manaは、あなたのマナ・プールにある緑マナ1点につき +1/+1 の修整を受ける。
#145枚のスモールセットの10枚の神話レアのうちの3枚目となるのがこれ。今回のレビューまでにほか2枚が公開されており、半数が公開されたことになる。
3マナ1/1のエレメンタルではお笑い種だが、「緑マナがステップヤフェイズでなくならない」ということは、相手ターンも通り越して次の自分のターンにもマナが残ったままということ。そして、マナ・プールに緑マナがあればそのぶん強化される。緑単色で余ったマナをターンエンドや相手ターンに無駄に溜めておくだけでこいつは手のつけられない怪物となる、ということ。
もうひとつ注目したいのは、マナ能力の結果により修整がもたらされるため、「対応して小さいうちに除去」ということが不可能ということだ。マナさえ十分ならダメージで殺すことがかなり難しいということに要注意。使いようによってはトーナメントでも十分力を発揮してくれるのではないだろうか? カードパワーは十分すぎるほどあるのだが、ダメージによらない除去方法は健在なので、弱点が無いわけではないし、ケアできないクリーチャーではないということも少しだけ残念な点だ。
オムナスについての話は今日のコラムだけでなく、プレインズウォーカーガイド:オンドゥ編にも言及されている。《魂の階段の探検/Soul Stair Expedition(ZEN)》の行き着く先にこんなバケモノが待っているとしたらやぶへびどころではない。
105/145
Harabaz Druid [”ヘイラバズ ドルーアド]
ヘイラバズのドルイド
Wayne Reynolds
レア
1緑
クリーチャー -- 人間(Human)・ドルイド(Druid)・同盟者(Ally) (0/1)
{T}:あなたのマナ・プールに、、好きな色1色のマナX点を加える。Xは、あなたがコントロールする同盟者(Ally)の総数である。
#どの色のマナでも1色をX点出してくれる。これ1体だけが座っているとただの飛ばない《極楽鳥/Birds of Paradise(M10)》である。《ユートピアの木/Utopia Tree(INV)》にすらタフネスで劣る。ゴミである。
だが同盟者デッキならどうだろうか?各色に追加される同盟者の総数はまだ不明だが、他の色から同盟者をかき集め安くなった点、そして1枚で2点、3点のマナが生み出せるアドバンテージはそれだけでも価値がある。重たい同盟者へのアクセスがしやすくなるという点でもデッキの構成には欠かせないパーツには違いない。あとは個々の同盟者のカードパワーが環境と張り合えるかどうか、だ。
93/145
Stone Idol Trap [ストウン アイドル トレァプ]
石の偶像の罠
Jung Park
レア
5赤
インスタント -- 罠(Trap)
Stone Idol Trapは、それを唱えるためのコストが攻撃クリーチャー1体につき{1}少なくなる。
トランプルを持つ無色の (6/12) の構築物(Construct)・アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。次のあなたの終了ステップの開始時に、それを追放する。
#普通に唱えるなら6マナかかるが、1体で攻撃されれば5マナ、5体以上で攻撃されれば赤1つで済む。クリーチャーを並べて攻撃、という展開になればほぼ1体は駆逐できるだろう。6/12という冗談のようなサイズは安心できる。
基本的に防御用のトリックカードだが、一応攻撃にも使用できる。相手ターンの終了ステップに入ってから相手のターンの攻撃クリーチャー指定ステップに唱えれば、ブロックにも使えるうえ安上がりで済み、さらに自分のターンの第二メインが終わるまでは戦場に居てくれるので、6/12を攻撃させることが可能だ。数で押されているとそのうちの1体しか止めてくれないという問題点はあるが、その攻撃をしのげばカウンターアタックも狙えるカード。
74/145
Chain Reaction [チェイン リアクシェン]
連鎖反応
Trevor Claxton
レア
2赤赤
ソーサリー
Chain Reactionは各クリーチャーにそれぞれX点のダメージを与える。Xは、戦場に出ているクリーチャーの総数である。
#4マナだと全体に2点くらいの威力が妥当な線だが、クリーチャーが無駄に並んでいるとぱない威力になってくる。戦場全体のクリーチャーの数を数えるので、1/1をたくさん並べていてもこれ1枚でアウトだし、3/3を3体並べていても全滅。威力は期待できるもののダブルシンボルソーサリーという隙があることも確かなので、撃つべきタイミングはギリギリまで計りたい。
59/145
Kalastria Highborn [”カラストリア ハイボーン]
カラストリアの貴人
D.Alexander Gregory
レア
黒黒
クリーチャー -- 吸血鬼(Vampire)・シャーマン(Shaman) (2/2)
Kalastria Highbornかあなたがコントロールする他の吸血鬼(Vampire)が1つ戦場からいずれかの墓地に置かれるたび、プレイヤー1人を対象とする。あなたは{黒}を支払ってもよい。そうした場合、そのプレイヤーは2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。
#2マナ2/2と基本クマサイズは押さえており、自分自身かほかの吸血鬼が墓地に置かれると2ルーズ2ゲイン。《死を出迎える者/Deathgreeter(ALA)》や《風切るイグアナール/Hissing Iguanar(ALA)》がリミテッドでは嫌らしい動きをしていたが、この吸血鬼に至っては吸血鬼限定ではあるもののドレインという凶悪さだ。除去しても最後っ屁を残していくのは大変イヤラシイ。
81/145
Dragonmaster Outcast [ドラゴンメァスター アウトケァスト]
竜使いののけ者
Raymond Swanland
神話レア
赤
クリーチャー -- 人間(Human)・シャーマン(Shaman) (1/1)
あなたのアップキープの開始時に、あなたが6つ以上の土地をコントロールしている場合、飛行を持つ赤の (5/5) のドラゴン(Dragon)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
#ファーストターンに出すとただの1/1である。土地を6つ出して自分のターンを迎えないと意味が無いクリーチャーなので、土地が揃ってから出しても除去される可能性は非常に高い。リミテッドでは除去が限られるため、1ターン間に合わなかった時点でかなり泣きが入り、除去できないターンが過ぎれば過ぎるほど泣くどころかすでに死んでいるレベル。
ドラゴンを際限なくタダで呼んでくれるのはありがたいが、自分自身を守る手段を何一つ持たないため、使いどころは難しい。《硬鎧の群れ/Scute Mob(ZEN)》と同じくどう使うかに頭を使うカードである。ヴァラクートバーンに入れればいい?まったくだ
97/145
Bestial Menace [ベスチャル メナス]
獣性の脅威
Andrew Robinson
アンコモン
3緑緑
ソーサリー
緑の (1/1) の蛇(Snake)・クリーチャー・トークンを1体と、緑の (2/2) の狼(Wolf)・クリーチャー・トークンを1体と、緑の (3/3) の象(Elephant)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
#ダブルシンボル5マナソーサリーというと強力な雰囲気がある。1/1と2/2と3/3が出てくる。強力そうではある。強力そうではあるが、リミテッドくらいにしか出番はなさそうだ。
139/145
Lavaclaw Reaches [ラーヴァクロー リーチズ]
溶岩爪の辺境
Veronique Meignaud
レア
土地
Lavaclaw Reachesはタップ状態で戦場に出る。
{T}:あなたのマナ・プールに、{黒}か{赤}を加える。
{1黒赤}:ターン終了時まで、Lavaclaw Reachesは「{X}:このクリーチャーはターン終了時まで +X/+0 の修整を受ける」を持つ黒であり赤である (2/2) のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。これは土地でもある。
#有効色ミシュラの3枚目、赤黒くん。起動コストがお安いのが好印象である。でも、3マナとこの土地だけでは2/2でしかない。これではこころもとないので、やはり追加でXを注ぎ込めるだけのマナは用意しておきたい。ただ特別戦闘に役立つ能力は持ってないのが大いにマイナスではある。
11/145
Kor Firewalker [”コー ファイアーウォーカー]
コーの火歩き
Matt Stewart
アンコモン
白白
クリーチャー -- コー(Kor)・兵士(Soldier) (2/2)
プロテクション(赤).
いずれかのプレイヤーが赤の呪文を1つ唱えるたび、あなたは1点のライフを得てもよい。
#赤いじめの2マナ2/2君。同じような人は過去に《銀騎士/Silver Knight(SCG)》さんなどがいたが、先制攻撃が無いことを《ボール・ライトニング/Ball Lightning(M10)》は泣いて喜んでいるのではないだろうか。もっとも、走ったとしてもライフゲインとブロックで3点しか通らないことに泣きながら死んでいくだろう。
対象をとるか、ダメージを与えることが主の除去方法となっている赤は、とくにプロテクション持ちのクリーチャーには手を焼く。さらに、20点削ればいいはずのダメージレースが狂わされるため、先制攻撃が無いからといって安心はできない。《ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender(LRW)》もひどかったが、こいつも赤殺しとして十分なスペックを持っている。
79/145
Cunning Sparkmage [カニング スパークメイジ]
狡猾な火花魔道士
Wayne Reynolds
アンコモン
2赤
クリーチャー -- 人間(Human)・シャーマン(Shaman) (0/1)
速攻.
{T}:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。Cunning Sparkmageは、それに1点のダメージを与える。
#肩甲骨とかお尻あたりの弱点が見えてしまうらしい。そりゃあ後ろに立たれれば丸見えだ。出てきてしまったら背中やお尻が焦げる前に除去しておきたい。《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer(M10)》は同じマナで召喚酔いにより1ターン遅れてしまうのがかゆいところだったが、こちらは攻撃に役に立たないかわりに隙がない。もともとこういうシステムクリーチャーは攻撃しないものなので、こういうデザインこそが理想ではないだろうか。
41/145
Tideforce Elemental [タイドフォース エラメントゥル]
潮力の精霊
Donato Giancola
アンコモン
2青
クリーチャー -- エレメンタル(Elemental) (2/1)
{青},{T}:他のクリーチャー1体を対象とする。あなたはそれをタップまたはアンタップしてもよい。
上陸――土地が1つあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはTideforce Elementalをアンタップしてもよい。
#3マナのタッパー・・・としても使えるが、アンタップもできる。基本的にタッパーというのは自分のターンには何もせずに突っ立っているだけだが、この人は一味違い、上陸能力により通常の土地のプレイや土地を戦場に出す効果と組み合わせて複数回の起動が可能になっている。もっとも、起動にマナがかかるので出した土地からマナを引き出すことになる点はナイスデザインと言わざるを得ない。
見過ごしがちだが、自分ひとりしか居ない場合能力の起動はできない。
1/145
Admonition Angel [ェアドマニシェン エインジェル]
忠告の天使
Steve Argyle
神話レア
3白白白
クリーチャー -- 天使(Angel) (6/6)
飛行.
上陸――土地が1つあなたのコントロール下で戦場に出るたび、Admonition Angel以外の土地でないパーマネント1つを対象とする。あなたはそれを追放してもよい。
Admonition Angelが戦場を離れたとき、これにより追放された全てのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
#6マナ、6/6、飛行、天使!というだけで全世界50億の天使ファンは飛びつくはずである。残りの18億くらいはサタニストだから戦場に出たら大きく舌打ちをするはずだ。そういう反応をされたら一刻も早くエクソシストに通報しておこう。
どうでもいいネタはともかく、トリプルシンボルだが6マナ6/6飛行は単純に強い。しかも上陸能力は土地でないパーマネントならなんでも追放という冗談ではない除去能力。これ自身が戦場から居なくなればそれは戻ってくるが、問題はタフネス6もある飛行クリーチャーを除去する手段のほうだ。幸いなことに黒や白には問答無用の除去が残されているし、バウンスやカウンターも回答になるだろう。
え、赤?うん、《稲妻/Lightning Bolt(M10)》2発打ち込めばすぐ落ちるから余裕だね!
ちなみに余談だがこれを止められる到達持ちのクモさんは《命取りの出家蜘蛛/Deadly Recluse(M10)》くらいのものだったりする。
135/145
Dread Statuary [ドレッド ステァチュエリ]
戦慄の彫像
Jason A.Engle
アンコモン
土地
{T}:あなたのマナ・プールに、{1}を加える。
{4}:ターン終了時まで、Dread Statuaryは (4/2) のゴーレム(Golem)・アーティファクト・クリーチャーになる。これは土地でもある。
#起動が重くなった《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory(4ED)》といった風情である。向こうの汎用性と比べてこっちは死にやすい4/2クリーチャーになるだけでしかないが、5回も殴れば人が死ぬパンチは悪くはない。そのために土地5枚必要というのは置いておくとして。
良くも悪くもバランスのとれたデザインである。
46/145
Wind Zendikon [”ウィンド ゼンディコン]
風のゼンディコン
Vincent Proce
コモン
青
エンチャント -- オーラ(Aura)
エンチャント(土地).
エンチャントされている土地は、飛行を持つ青の (2/2)のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーである。それは土地でもある。
エンチャントされている土地がいずれかの墓地に置かれたとき、そのカードをオーナーの手札に戻す。
#緑に続いてゼンディコンを名乗るオーラの2枚目。緑の重さと違って1マナで2/2飛行クリーチャーが作れるというのはかなり便利な部類で、ファーストターンからこれを設置できればテンポ戦略において《巨森のゼンディコン/Vastwood Zendikon》の比ではないダメージが期待できる。もっとも、遅いターンに引いてきてもちょっと、という感じではあるが、その点は他の1マナカードが持っている共通の性質なので、それを補うデッキデザインが求められるという結論は、この15年で語り尽くされている。
リミテッドならタッチで取っていっていいカードだ。1ターン目にこれを設置、2ターン目に攻撃、土地置いて2枚目設置、というだけで噴飯ものである。コモンなので意外と2枚回る可能性は高い。
64/145
Quest for the Nihil Stone [クエスト フォー デァ ニヒル ストウン]
虚石の探索
Mike Bierek
レア
黒
エンチャント
いずれかの対戦相手がカードを1枚捨てるたび、あなたはQuest for the Nihil Stoneの上に探索(quest)カウンターを1個置いてもよい。
各対戦相手のアップキープの開始時に、そのプレイヤーの手札にカードが無く、Quest for the Nihil Stoneの上にquestカウンターが2個以上置かれている場合、あなたは「そのプレイヤーは5点のライフを失う」ことを選んでもよい。
#ドクロストーン、ではなくニヒルストーンを探すクエスト。現スタンダードだとカードを捨てさせるブツとしては《精神ヘドロ/Mind Sludge(ZEN)》や《荒廃稲妻/Blightning(ALA)》がうってつけで、相手の手札を2枚捨てさせた後、ゼロ枚を維持させれば相手のライフが数ターンのうちにゼロになる。カウンターを溜めさせてしまったら早急に対処が必要である。
《光輝王の昇天/Luminarch Ascension(ZEN)》のように、スタンダードではやや光らないカードかもしれない。だが環境が広くなれば対処もしやすいし、困ったところだ。
9/145
Join the Ranks [ジョイン デァ レァンクズ]
兵員への参加
Kekai Kotaki
コモン
3白
インスタント
白の (1/1) の兵士(Soldier)・同盟者(Ally)・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。
#同盟者デッキのお供として役に立つカード。もっとも、これ単体を唱えたところで1/1が2体出るだけである。だが、あらかじめ同盟者に関係するクリーチャーを出しておくか、続いて出すことでその効果は単純に3倍になる。ロマン溢れるカードではあるが、注意して欲しいのは「他の同盟者カードが役に立ってくれる」呪文でしかないことで、結局のところ1/1が2体出ただけの呪文には変わりないのだ。リミテッドでは同盟者を生かす機会が少ないため、このカードもたまには見かけるかもしれない。構築ならやはり有効牌だけを選んで組みたいものだ。
98/145
Canopy Cover [ケァナピ カヴァー]
梢の覆い
Igor Kieryluk
アンコモン
1緑
エンチャント -- オーラ(Aura)
エンチャント(クリーチャー).
エンチャントされているクリーチャーは、飛行か到達を持つクリーチャーによってしかブロックされない。
エンチャントされているクリーチャーは、あなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。
#クリーチャーを守るためのオーラ。ブロックされにくくなり、相手の呪文や能力から守られるのはいいのだが、結局それ以上のことはしてくれないため、このオーラの価値はそれにつけるクリーチャーの価値をすこし上げる程度。全体除去には弱いし、そもそも対応して除去されると大損になる問題点とのリスクに効果が勝っているとは言い難い。
リミテッドにしろ構築にしろ、もっと汎用性のあるカードを選ぶべきだろう。
Raging Ravine [レイジング ラヴィーン]
怒り狂う山峡
Todd Lockwood
レア
土地
Raging Ravineはタップ状態で戦場に出る。
{T}:あなたのマナ・プールに、{赤}か{緑}を加える。
{2赤緑}:ターン終了時まで、Raging Ravineは「このクリーチャーが攻撃するたび、これの上に +1/+1 カウンターを1個置く」を持つ赤であり緑である (3/3) のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。これは土地でもある。
#クリーチャー化する土地その2。友好色ミシュラランドとでも言えばいいのだろうか?そのままなら《シヴのオアシス/Shivan Oasis(8ED)》、ほかに4マナあると3/3クリーチャーに。攻撃すればいきなり4点与えることができるし、その際に乗ったカウンターはそのまま持ち越しで次のターンには5/5になって攻撃できる。その次は攻撃すれば6/6。3回も攻撃される前に《稲妻/Lightning Bolt(M10)》でケアできればいいが、インスタントでタフネス3を除去するカードを選び出さなければならない。インスタント除去の重要性は高まりそうだ。
109/145
Omnath, Locus of Mana [オムナス, ローカス アヴ マナ]
マナの座、オムナス
Mike Bierek
神話レア
2緑
伝説のクリーチャー -- エレメンタル(Elemental) (1/1)
緑のマナは、ステップやフェイズの終了時に際してあなたのマナ・プールから無くならない。
Omnath, Locus of Manaは、あなたのマナ・プールにある緑マナ1点につき +1/+1 の修整を受ける。
#145枚のスモールセットの10枚の神話レアのうちの3枚目となるのがこれ。今回のレビューまでにほか2枚が公開されており、半数が公開されたことになる。
3マナ1/1のエレメンタルではお笑い種だが、「緑マナがステップヤフェイズでなくならない」ということは、相手ターンも通り越して次の自分のターンにもマナが残ったままということ。そして、マナ・プールに緑マナがあればそのぶん強化される。緑単色で余ったマナをターンエンドや相手ターンに無駄に溜めておくだけでこいつは手のつけられない怪物となる、ということ。
もうひとつ注目したいのは、マナ能力の結果により修整がもたらされるため、「対応して小さいうちに除去」ということが不可能ということだ。マナさえ十分ならダメージで殺すことがかなり難しいということに要注意。使いようによってはトーナメントでも十分力を発揮してくれるのではないだろうか? カードパワーは十分すぎるほどあるのだが、ダメージによらない除去方法は健在なので、弱点が無いわけではないし、ケアできないクリーチャーではないということも少しだけ残念な点だ。
オムナスについての話は今日のコラムだけでなく、プレインズウォーカーガイド:オンドゥ編にも言及されている。《魂の階段の探検/Soul Stair Expedition(ZEN)》の行き着く先にこんなバケモノが待っているとしたらやぶへびどころではない。
105/145
Harabaz Druid [”ヘイラバズ ドルーアド]
ヘイラバズのドルイド
Wayne Reynolds
レア
1緑
クリーチャー -- 人間(Human)・ドルイド(Druid)・同盟者(Ally) (0/1)
{T}:あなたのマナ・プールに、、好きな色1色のマナX点を加える。Xは、あなたがコントロールする同盟者(Ally)の総数である。
#どの色のマナでも1色をX点出してくれる。これ1体だけが座っているとただの飛ばない《極楽鳥/Birds of Paradise(M10)》である。《ユートピアの木/Utopia Tree(INV)》にすらタフネスで劣る。ゴミである。
だが同盟者デッキならどうだろうか?各色に追加される同盟者の総数はまだ不明だが、他の色から同盟者をかき集め安くなった点、そして1枚で2点、3点のマナが生み出せるアドバンテージはそれだけでも価値がある。重たい同盟者へのアクセスがしやすくなるという点でもデッキの構成には欠かせないパーツには違いない。あとは個々の同盟者のカードパワーが環境と張り合えるかどうか、だ。
93/145
Stone Idol Trap [ストウン アイドル トレァプ]
石の偶像の罠
Jung Park
レア
5赤
インスタント -- 罠(Trap)
Stone Idol Trapは、それを唱えるためのコストが攻撃クリーチャー1体につき{1}少なくなる。
トランプルを持つ無色の (6/12) の構築物(Construct)・アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。次のあなたの終了ステップの開始時に、それを追放する。
#普通に唱えるなら6マナかかるが、1体で攻撃されれば5マナ、5体以上で攻撃されれば赤1つで済む。クリーチャーを並べて攻撃、という展開になればほぼ1体は駆逐できるだろう。6/12という冗談のようなサイズは安心できる。
74/145
Chain Reaction [チェイン リアクシェン]
連鎖反応
Trevor Claxton
レア
2赤赤
ソーサリー
Chain Reactionは各クリーチャーにそれぞれX点のダメージを与える。Xは、戦場に出ているクリーチャーの総数である。
#4マナだと全体に2点くらいの威力が妥当な線だが、クリーチャーが無駄に並んでいるとぱない威力になってくる。戦場全体のクリーチャーの数を数えるので、1/1をたくさん並べていてもこれ1枚でアウトだし、3/3を3体並べていても全滅。威力は期待できるもののダブルシンボルソーサリーという隙があることも確かなので、撃つべきタイミングはギリギリまで計りたい。
59/145
Kalastria Highborn [”カラストリア ハイボーン]
カラストリアの貴人
D.Alexander Gregory
レア
黒黒
クリーチャー -- 吸血鬼(Vampire)・シャーマン(Shaman) (2/2)
Kalastria Highbornかあなたがコントロールする他の吸血鬼(Vampire)が1つ戦場からいずれかの墓地に置かれるたび、プレイヤー1人を対象とする。あなたは{黒}を支払ってもよい。そうした場合、そのプレイヤーは2点のライフを失い、あなたは2点のライフを得る。
#2マナ2/2と基本クマサイズは押さえており、自分自身かほかの吸血鬼が墓地に置かれると2ルーズ2ゲイン。《死を出迎える者/Deathgreeter(ALA)》や《風切るイグアナール/Hissing Iguanar(ALA)》がリミテッドでは嫌らしい動きをしていたが、この吸血鬼に至っては吸血鬼限定ではあるもののドレインという凶悪さだ。除去しても最後っ屁を残していくのは大変イヤラシイ。
81/145
Dragonmaster Outcast [ドラゴンメァスター アウトケァスト]
竜使いののけ者
Raymond Swanland
神話レア
赤
クリーチャー -- 人間(Human)・シャーマン(Shaman) (1/1)
あなたのアップキープの開始時に、あなたが6つ以上の土地をコントロールしている場合、飛行を持つ赤の (5/5) のドラゴン(Dragon)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
#ファーストターンに出すとただの1/1である。土地を6つ出して自分のターンを迎えないと意味が無いクリーチャーなので、土地が揃ってから出しても除去される可能性は非常に高い。リミテッドでは除去が限られるため、1ターン間に合わなかった時点でかなり泣きが入り、除去できないターンが過ぎれば過ぎるほど泣くどころかすでに死んでいるレベル。
ドラゴンを際限なくタダで呼んでくれるのはありがたいが、自分自身を守る手段を何一つ持たないため、使いどころは難しい。《硬鎧の群れ/Scute Mob(ZEN)》と同じくどう使うかに頭を使うカードである。ヴァラクートバーンに入れればいい?まったくだ
97/145
Bestial Menace [ベスチャル メナス]
獣性の脅威
Andrew Robinson
アンコモン
3緑緑
ソーサリー
緑の (1/1) の蛇(Snake)・クリーチャー・トークンを1体と、緑の (2/2) の狼(Wolf)・クリーチャー・トークンを1体と、緑の (3/3) の象(Elephant)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。
#ダブルシンボル5マナソーサリーというと強力な雰囲気がある。1/1と2/2と3/3が出てくる。強力そうではある。強力そうではあるが、リミテッドくらいにしか出番はなさそうだ。
139/145
Lavaclaw Reaches [ラーヴァクロー リーチズ]
溶岩爪の辺境
Veronique Meignaud
レア
土地
Lavaclaw Reachesはタップ状態で戦場に出る。
{T}:あなたのマナ・プールに、{黒}か{赤}を加える。
{1黒赤}:ターン終了時まで、Lavaclaw Reachesは「{X}:このクリーチャーはターン終了時まで +X/+0 の修整を受ける」を持つ黒であり赤である (2/2) のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーになる。これは土地でもある。
#有効色ミシュラの3枚目、赤黒くん。起動コストがお安いのが好印象である。でも、3マナとこの土地だけでは2/2でしかない。これではこころもとないので、やはり追加でXを注ぎ込めるだけのマナは用意しておきたい。ただ特別戦闘に役立つ能力は持ってないのが大いにマイナスではある。
11/145
Kor Firewalker [”コー ファイアーウォーカー]
コーの火歩き
Matt Stewart
アンコモン
白白
クリーチャー -- コー(Kor)・兵士(Soldier) (2/2)
プロテクション(赤).
いずれかのプレイヤーが赤の呪文を1つ唱えるたび、あなたは1点のライフを得てもよい。
#赤いじめの2マナ2/2君。同じような人は過去に《銀騎士/Silver Knight(SCG)》さんなどがいたが、先制攻撃が無いことを《ボール・ライトニング/Ball Lightning(M10)》は泣いて喜んでいるのではないだろうか。もっとも、走ったとしてもライフゲインとブロックで3点しか通らないことに泣きながら死んでいくだろう。
対象をとるか、ダメージを与えることが主の除去方法となっている赤は、とくにプロテクション持ちのクリーチャーには手を焼く。さらに、20点削ればいいはずのダメージレースが狂わされるため、先制攻撃が無いからといって安心はできない。《ブレンタンの炉の世話人/Burrenton Forge-Tender(LRW)》もひどかったが、こいつも赤殺しとして十分なスペックを持っている。
79/145
Cunning Sparkmage [カニング スパークメイジ]
狡猾な火花魔道士
Wayne Reynolds
アンコモン
2赤
クリーチャー -- 人間(Human)・シャーマン(Shaman) (0/1)
速攻.
{T}:クリーチャー1体かプレイヤー1人を対象とする。Cunning Sparkmageは、それに1点のダメージを与える。
#肩甲骨とかお尻あたりの弱点が見えてしまうらしい。そりゃあ後ろに立たれれば丸見えだ。出てきてしまったら背中やお尻が焦げる前に除去しておきたい。《放蕩紅蓮術士/Prodigal Pyromancer(M10)》は同じマナで召喚酔いにより1ターン遅れてしまうのがかゆいところだったが、こちらは攻撃に役に立たないかわりに隙がない。もともとこういうシステムクリーチャーは攻撃しないものなので、こういうデザインこそが理想ではないだろうか。
41/145
Tideforce Elemental [タイドフォース エラメントゥル]
潮力の精霊
Donato Giancola
アンコモン
2青
クリーチャー -- エレメンタル(Elemental) (2/1)
{青},{T}:他のクリーチャー1体を対象とする。あなたはそれをタップまたはアンタップしてもよい。
上陸――土地が1つあなたのコントロール下で戦場に出るたび、あなたはTideforce Elementalをアンタップしてもよい。
#3マナのタッパー・・・としても使えるが、アンタップもできる。基本的にタッパーというのは自分のターンには何もせずに突っ立っているだけだが、この人は一味違い、上陸能力により通常の土地のプレイや土地を戦場に出す効果と組み合わせて複数回の起動が可能になっている。もっとも、起動にマナがかかるので出した土地からマナを引き出すことになる点はナイスデザインと言わざるを得ない。
見過ごしがちだが、自分ひとりしか居ない場合能力の起動はできない。
1/145
Admonition Angel [ェアドマニシェン エインジェル]
忠告の天使
Steve Argyle
神話レア
3白白白
クリーチャー -- 天使(Angel) (6/6)
飛行.
上陸――土地が1つあなたのコントロール下で戦場に出るたび、Admonition Angel以外の土地でないパーマネント1つを対象とする。あなたはそれを追放してもよい。
Admonition Angelが戦場を離れたとき、これにより追放された全てのカードをオーナーのコントロール下で戦場に戻す。
#6マナ、6/6、飛行、天使!というだけで全世界50億の天使ファンは飛びつくはずである。残りの18億くらいはサタニストだから戦場に出たら大きく舌打ちをするはずだ。そういう反応をされたら一刻も早くエクソシストに通報しておこう。
どうでもいいネタはともかく、トリプルシンボルだが6マナ6/6飛行は単純に強い。しかも上陸能力は土地でないパーマネントならなんでも追放という冗談ではない除去能力。これ自身が戦場から居なくなればそれは戻ってくるが、問題はタフネス6もある飛行クリーチャーを除去する手段のほうだ。幸いなことに黒や白には問答無用の除去が残されているし、バウンスやカウンターも回答になるだろう。
え、赤?うん、《稲妻/Lightning Bolt(M10)》2発打ち込めばすぐ落ちるから余裕だね!
ちなみに余談だがこれを止められる到達持ちのクモさんは《命取りの出家蜘蛛/Deadly Recluse(M10)》くらいのものだったりする。
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Dread Statuary [ドレッド ステァチュエリ]
戦慄の彫像
Jason A.Engle
アンコモン
土地
{T}:あなたのマナ・プールに、{1}を加える。
{4}:ターン終了時まで、Dread Statuaryは (4/2) のゴーレム(Golem)・アーティファクト・クリーチャーになる。これは土地でもある。
#起動が重くなった《ミシュラの工廠/Mishra’s Factory(4ED)》といった風情である。向こうの汎用性と比べてこっちは死にやすい4/2クリーチャーになるだけでしかないが、5回も殴れば人が死ぬパンチは悪くはない。そのために土地5枚必要というのは置いておくとして。
良くも悪くもバランスのとれたデザインである。
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Wind Zendikon [”ウィンド ゼンディコン]
風のゼンディコン
Vincent Proce
コモン
青
エンチャント -- オーラ(Aura)
エンチャント(土地).
エンチャントされている土地は、飛行を持つ青の (2/2)のエレメンタル(Elemental)・クリーチャーである。それは土地でもある。
エンチャントされている土地がいずれかの墓地に置かれたとき、そのカードをオーナーの手札に戻す。
#緑に続いてゼンディコンを名乗るオーラの2枚目。緑の重さと違って1マナで2/2飛行クリーチャーが作れるというのはかなり便利な部類で、ファーストターンからこれを設置できればテンポ戦略において《巨森のゼンディコン/Vastwood Zendikon》の比ではないダメージが期待できる。もっとも、遅いターンに引いてきてもちょっと、という感じではあるが、その点は他の1マナカードが持っている共通の性質なので、それを補うデッキデザインが求められるという結論は、この15年で語り尽くされている。
リミテッドならタッチで取っていっていいカードだ。1ターン目にこれを設置、2ターン目に攻撃、土地置いて2枚目設置、というだけで噴飯ものである。コモンなので意外と2枚回る可能性は高い。
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Quest for the Nihil Stone [クエスト フォー デァ ニヒル ストウン]
虚石の探索
Mike Bierek
レア
黒
エンチャント
いずれかの対戦相手がカードを1枚捨てるたび、あなたはQuest for the Nihil Stoneの上に探索(quest)カウンターを1個置いてもよい。
各対戦相手のアップキープの開始時に、そのプレイヤーの手札にカードが無く、Quest for the Nihil Stoneの上にquestカウンターが2個以上置かれている場合、あなたは「そのプレイヤーは5点のライフを失う」ことを選んでもよい。
#ドクロストーン、ではなくニヒルストーンを探すクエスト。現スタンダードだとカードを捨てさせるブツとしては《精神ヘドロ/Mind Sludge(ZEN)》や《荒廃稲妻/Blightning(ALA)》がうってつけで、相手の手札を2枚捨てさせた後、ゼロ枚を維持させれば相手のライフが数ターンのうちにゼロになる。カウンターを溜めさせてしまったら早急に対処が必要である。
《光輝王の昇天/Luminarch Ascension(ZEN)》のように、スタンダードではやや光らないカードかもしれない。だが環境が広くなれば対処もしやすいし、困ったところだ。
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Join the Ranks [ジョイン デァ レァンクズ]
兵員への参加
Kekai Kotaki
コモン
3白
インスタント
白の (1/1) の兵士(Soldier)・同盟者(Ally)・クリーチャー・トークンを2体戦場に出す。
#同盟者デッキのお供として役に立つカード。もっとも、これ単体を唱えたところで1/1が2体出るだけである。だが、あらかじめ同盟者に関係するクリーチャーを出しておくか、続いて出すことでその効果は単純に3倍になる。ロマン溢れるカードではあるが、注意して欲しいのは「他の同盟者カードが役に立ってくれる」呪文でしかないことで、結局のところ1/1が2体出ただけの呪文には変わりないのだ。リミテッドでは同盟者を生かす機会が少ないため、このカードもたまには見かけるかもしれない。構築ならやはり有効牌だけを選んで組みたいものだ。
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Canopy Cover [ケァナピ カヴァー]
梢の覆い
Igor Kieryluk
アンコモン
1緑
エンチャント -- オーラ(Aura)
エンチャント(クリーチャー).
エンチャントされているクリーチャーは、飛行か到達を持つクリーチャーによってしかブロックされない。
エンチャントされているクリーチャーは、あなたの対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない。
#クリーチャーを守るためのオーラ。ブロックされにくくなり、相手の呪文や能力から守られるのはいいのだが、結局それ以上のことはしてくれないため、このオーラの価値はそれにつけるクリーチャーの価値をすこし上げる程度。全体除去には弱いし、そもそも対応して除去されると大損になる問題点とのリスクに効果が勝っているとは言い難い。
リミテッドにしろ構築にしろ、もっと汎用性のあるカードを選ぶべきだろう。
コメント
>次のあなたの終了ステップの開始時に、それを追放する。
>基本的に防御用のトリックカードだが、一応攻撃にも使用できる。相手ターンの終了ステップに入ってから唱えれば、
えー、特にトリックを使わなくても、相手のブロックでアタッカーを排除した奴は、
相手ターンの終了ステップでも追放されないので、普通に返しの自分のターンで
殴れます。1回こっきりですけど。
個人的には、リミテッドで是非引きたいパワーカードですね。