まだこのクリーチャーのほうが可愛げがあるわよ。 これらが枝に並んでいるのを見た瞬間、彼女はそんなことを感じた。そんなことを考えていると、ハイバが階段を降りてきて傍に立った。
「こいつら、何に近いと思う?」彼女は立ち上がって言った。
「おとぎ話に出てくるようなのに似てますね」彼は言った。
そのとおりだ。彼女が子供のころ聞かされた古いお話に出てくる怪物に似ている。 潜むもの。
「”潜むもの”って、触手がついてたかしら?」彼女は尋ねた。
「我々はそれをそんなふうに呼びません」ハイバは言った。「我々のやつに触手は無かったと思います。角がありましたね」
彼女はうなずいた。まだ、それらについて何かあったような。
ハイバは屋敷の戸口にいるタジュールへとあごをしゃくった。「彼らの1人は苔ひび割れからやっとのことで来たばかりだそうです。このクリーチャーどもは我々のところに来る前にそこを襲っていたんです」
苔ひび割れとは、白もつれ毛河流域の木の生い茂る小さな峡谷の底にある隣の定住地の名前だった。
「その人は他に何か?」ニッサは尋ねた。
「ジョラーガに協力はしない、と」ハイバは言い、彼女に向かって渋い顔で苦笑した。
「彼は、ジョラーガに協力はしない」ニッサは繰り返した。「笑っちゃうわ」行動を決めるまで、2秒ほど考えていた。「了解よ」彼女は言った。「あたしたちはジップ(吊り下がり滑降移動手段)で行く。苔ひび割れへ向かう意志のあるタジュールは乗り口でそれを掴め」彼女は板張りの階段を下りかけて立ち止まった。「そうしない者は、ここで震えながらこの脅威をジョラーガのせいにしているがいい」
「ジップでですね、葉の語り手?」ハイバは彼女の次に叫んだ。
「そうだ、ジップでだ」彼女は復唱した。
ハイバがジップラインの乗り口に着いたときには、20人のエルフが集まっていた。全員完全装備で、彼らの戦闘装飾色で塗られていた。赤い円を目のまわりに塗っている者、青い唇の者がいた。それぞれの様式はそのエルフ固有の族霊(守護獣霊)を現している。「いいじゃない」彼女はひとりごちた。「でも戦えるのかしら?」彼女はジョラーガ流の文様を描いていた。目へ向かって顔の横から黒色の線が何本も引かれている。ジョラーガである、という印だった。それは自分の力しか信じない、という意味でもある。他人の心は闇の森、とジョラーガのことわざは言う。
彼らは全員、ツタで編まれた天井のないゴンドラに乗り込んだ。ゴンドラは弧を描くツタと変わり樹の袋に収められた2つのジャディ樹製の滑車でジップラインとつながれている。樹皮で編まれたジップラインは緑の森の先へと繋がっていた。
カゴはニッサが足で押すと跳ね、横に揺れた。
「こいつら、何に近いと思う?」彼女は立ち上がって言った。
「おとぎ話に出てくるようなのに似てますね」彼は言った。
そのとおりだ。彼女が子供のころ聞かされた古いお話に出てくる怪物に似ている。 潜むもの。
「”潜むもの”って、触手がついてたかしら?」彼女は尋ねた。
「我々はそれをそんなふうに呼びません」ハイバは言った。「我々のやつに触手は無かったと思います。角がありましたね」
彼女はうなずいた。まだ、それらについて何かあったような。
ハイバは屋敷の戸口にいるタジュールへとあごをしゃくった。「彼らの1人は苔ひび割れからやっとのことで来たばかりだそうです。このクリーチャーどもは我々のところに来る前にそこを襲っていたんです」
苔ひび割れとは、白もつれ毛河流域の木の生い茂る小さな峡谷の底にある隣の定住地の名前だった。
「その人は他に何か?」ニッサは尋ねた。
「ジョラーガに協力はしない、と」ハイバは言い、彼女に向かって渋い顔で苦笑した。
「彼は、ジョラーガに協力はしない」ニッサは繰り返した。「笑っちゃうわ」行動を決めるまで、2秒ほど考えていた。「了解よ」彼女は言った。「あたしたちはジップ(吊り下がり滑降移動手段)で行く。苔ひび割れへ向かう意志のあるタジュールは乗り口でそれを掴め」彼女は板張りの階段を下りかけて立ち止まった。「そうしない者は、ここで震えながらこの脅威をジョラーガのせいにしているがいい」
「ジップでですね、葉の語り手?」ハイバは彼女の次に叫んだ。
「そうだ、ジップでだ」彼女は復唱した。
ハイバがジップラインの乗り口に着いたときには、20人のエルフが集まっていた。全員完全装備で、彼らの戦闘装飾色で塗られていた。赤い円を目のまわりに塗っている者、青い唇の者がいた。それぞれの様式はそのエルフ固有の族霊(守護獣霊)を現している。「いいじゃない」彼女はひとりごちた。「でも戦えるのかしら?」彼女はジョラーガ流の文様を描いていた。目へ向かって顔の横から黒色の線が何本も引かれている。ジョラーガである、という印だった。それは自分の力しか信じない、という意味でもある。他人の心は闇の森、とジョラーガのことわざは言う。
彼らは全員、ツタで編まれた天井のないゴンドラに乗り込んだ。ゴンドラは弧を描くツタと変わり樹の袋に収められた2つのジャディ樹製の滑車でジップラインとつながれている。樹皮で編まれたジップラインは緑の森の先へと繋がっていた。
カゴはニッサが足で押すと跳ね、横に揺れた。
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