エキスパンション・パック2が配信され、パッチを適用すると起動できなくなるという事態も起こりましたが、どうやら本体の更新がされてない状態で解除キーを配信したようです。

翌日、すぐに本体が更新され、ゲーム本体の再ダウンロードとなりました。 数回アップデートが行われ、フリーズしやすいプログラムや大きなバグの修正がされていたようです。これからダウンロードする人は何事もありませんし、5/12以前にダウンロードしていた人には自動更新が行われますから問題ありません。

今回のエキスパンション・パック2の配信と本体更新により、このゲームの方向性がようやく見えてきました。なにせこのパック単体でデフォルトとエキスパンション1を合わせた数に近い種類のカードが増えたため、一気に使用可能カードが増えました。発売前コラムの翻訳では約280種類、と書描いてありましたが、現状では358種類(土地のバージョン違いを除く)のカードを使って楽しむことが出来ます(パズル限定のカードもあるので全てを使って遊べるわけでは無いかもしれません。エキスパンション3に期待)

また、今回の更新でカード画像の大半が書き換わり、カードテキストが基本セット2010および最新オラクルに準拠となりました(《清純/Purity(LRW)》のテキストなど)。

実際のゲームとは違い省略される部分もありますが、システム・オプションの充実やヒントの機能を考えれば、マジックの入門用、あるいは過去にマジックを遊んだことがある人にとっては気軽に遊べる(エキスパンションをすべて購入しても2000円、紙媒体ではとうてい同じパフォーマンスを発揮するのは難しいでしょう)ゲームになったのではないでしょうか。

デッキが自由に組めないことには確かに不満もあります。しかし、可能な限りカードの追加を減らそうとして効率を上げたにもかかわらず、かたや強力なカードを詰め込んで膨れ上がったデッキのブンまわりに絶望するといったことも有り得ます。 そう言う見地に置いて、ランクマッチやプレイヤーマッチは「すべてのプレイヤーに平等である」と言うことになるでしょう。もちろん、プレイヤーの趣味趣向でデッキの構成は変わってくるでしょうが、そこまでのレベルの思考に達しているなら、どうぞ紙のカードを買ってください、と誘導するに違いありません。

自分の持論のひとつである「入門用構築済みデッキは完全なものであってはならない」というルールに合致したゲームに、ようやく更新されたわけです(ルール部分の不整合と”使えない”デッキとのパワーバランスについてはまだ検証の余地はあります。エキスパンション3で解消されることを願います)

初期の8デッキは、各色の単色デッキ、そして3色のデッキ2つと2色のエルフデッキで構成されていました。

このパワーバランスは「単色は色事故は起こりにくいが個々のカードパワーが低い」「多色デッキは色事故の可能性があるがデッキのテーマ、あるいは個々のカードパワーが高い」という微妙な釣り合いかたをしていました。絶妙ではなかった点は、赤単はほかのデッキのパワーカードに対抗する術が決定的に欠けていたり、3色デッキはあまりにも色事故が起こりやすすぎ、2色のエルフデッキはほかすべてのデッキに優位だった、ということです。

エキスパンション1でも微妙な偏りのある傾向は続き、新たに赤緑、青白、青黒というデッキが投入されましたが、やけに重すぎるカードが入っていたり《説得/Persuasion(10E)》4枚がすべてを押さえ込むなど、青白の天下になりかけていました。

エキスパンション2では状況がやや変わります。不遇だった白単にバケモノカードが加わり、ただでさえカードパワーの高いアジャニのデッキにも優秀な火力が投入され、赤単はあいかわらずダメ、これまでデッキパワーで勝っていた2色デッキには役に立たないか重すぎるカードだけが追加され、やっとバランスがとれてきた感じがあります

エキスパンション2で加わったのはコントロールリアニ、上陸、スライバーン。初期赤単の立場が無くなる出来の赤単が登場してさらに空気度が増したりもしましたが、まあそれは置いておきましょう。

何より、ようやく花形とも言える「あのカードが使えたら」というものがちらほら出てきていることが重要な点です。ドリームキャスト版は第6版しか使えなかったものの、オリジナルカードと凶悪なレアにまだ魅力がありました。

今回のエキスパンション2では「インベイジョンから最新のセットまで」をようやく実感できます。カウンターの花形《蝕み/Undermine(INV)》、パフォーマンスは高い《稲妻のらせん/Lightning Helix(RAV)》、天敵の代名詞《ヴェクの聖騎士/Paladin en-Vec(10E)》、《大貂皮鹿/Great Sable Stag(M10)》、現在も暴れまわっている《悪斬の天使/Baneslayer Angel(M10)》と、ようやく華のあるカードが出揃ってくると、固定デッキを使っていても楽しみがあるというものです。

最初からわかっていればそう評価もしますけど、今回、仕様が変わることもありうる、ということを示してくれました。このゲームはまだまだ遊べるかもしれない、今回のパッチはそう感じさせてくれるものだったということで、評価を引き上げたいと思います。

MOで同じことをするためにはクレジットカードも必要、学生にはこの360版かこれから発売されるPC版、PS3版がそれを担うことになるでしょう。紙媒体は1500円で1デッキのみというコストパフォーマンスの問題があります。

あとはカードの機能の不具合やフリーズの多さを解決できれば、それなりに褒めることができるはずなんですけどね。とりあえずこれまでまとめてきた情報をEricに発信してみることにします。エキスパンション3で直っているかどうか、PC版で直るかどうか、様子を見てみることにしましょう。

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