◆機能変更
Artifact Ward
オラクルテキストではエンチャントされているクリーチャーにプロテクション(アーティファクト)を与える。しかし、印刷されたテキストはそうではない。非常に近いが、すでについている装備品をはずすものではない。《Argothian Pixies》と同様に箇条書きにした。
新テキスト:
エンチャント(クリーチャー).
+ エンチャントされているクリーチャーは、アーティファクト・クリーチャーによってはブロックされない。
+ アーティファクト・クリーチャーがエンチャントされているクリーチャーに与える全てのダメージを軽減する。
+ エンチャントされているクリーチャーは、アーティファクトの発生源からの能力の対象にならない。
Blaze of Glory
印刷されたテキストでは、Blaze of Gloryは「防御しているクリーチャーを対象とする」「防御が選ばれる前にプレイする」と書かれている。この2つは互いに矛盾している。だが、プレイ制限を持つべきであるということを意味している。「Blaze of Gloryは、攻撃クリーチャー指定ステップの間にしか唱えることができない」とし、防御プレイヤーがコントロールするクリーチャーを対象にとるよう、さらに「must」を使わないテキストにした。
新テキスト:
+ Blaze of Gloryは、攻撃クリーチャー指定ステップの間にしか唱えることができない。
+ 防御プレイヤーがコントロールするクリーチャー1体を対象とする。このターン、それは好きな数のクリーチャーをブロックできる。このターン、それは可能なら各攻撃クリーチャーをブロックする。
《魔力奪取/Drain Power(5ED)》
印刷されたテキストでは、対象となったプレイヤーのマナ・プールにあるすべてのマナはあなたのマナ・プールに入る。実際は同じ量とタイプではなく、マナそのものが移動する。このことは、氷雪パーマネントからのマナ、《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All(CHK)》からのマナや、あるいは《放漫トカゲ/Imperiosaur(FUT)》を唱える場合などに問題となる。第5版のテキストを参考に、このルールをカバーするテキストにした。
新テキスト:
+ プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分がコントロールする各土地のマナ能力を起動する。その後、そのプレイヤーのマナ・プールにある全てのマナをあなたのマナ・プールに加える。
Dread Wight
オラクルテキストでは、影響されるクリーチャーに2つの能力を与える。なるべくなら、印刷されたテキストが能力を与えていないので与えないようにしたい。最初の能力は簡単に実現できる。もう一つについては無駄に長くなってしまうのでやる意義がない。それでもずいぶんマシになったと思う。また、「全て」を「各」に変更し、文法的に正しく理解しやすくした。(それらすべてのクリーチャーの上に1つのカウンターを置くのではなく、各クリーチャーに1つずつ置くということだ)
新テキスト:
+ 戦闘終了時に、Dread WightをブロックしたかDread Wightによってブロックされた状態になった全てのクリーチャーの上に麻痺(paralyzation)カウンターを1個置き、それらのクリーチャーをタップする。それらのクリーチャーの上にparalyzationカウンターが置かれ続けている限り、それはそのコントローラーのアンタップ・ステップの間にアンタップしない。それらのクリーチャーは「{4}:このクリーチャーからparalyzationカウンターを1個取り除く」を得る。
Glyph of Reincarnation
このカードを唱える制限が変更されていて、オラクルと印刷されたテキストで差異がある。印刷されたテキストの機能を復活させた。もうひとつ、コントロール変更効果との相互作用について変更されている。例えば、《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear(M11)》が攻撃してきたとする。あなたは《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》でブロックし、その後なんらかの方法で《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear(M11)》のコントロールを得た。戦闘の後にGlyph of Reincarnationを《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》に唱えた。印刷されたテキストどおりだと、《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear(M11)》は破壊されて、あなたが選んだ相手プレイヤーの墓地にあるクリーチャー・カードを、対戦相手は得ることになる。オラクルテキストに従うと、《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear(M11)》は破壊されて、あなたが自分の墓地にあるクリーチャー・カードを得ることになる。ここまで違いが出てはいけない。少なくとも、我々がオリジナルの機能を復活させるために複雑怪奇な言葉遣いを作り上げてしまったので、今までも、そしてこれからもGlyph of Reincarnationを使わないでほしい。そうすればみんな幸せだ。
新テキスト:
+ Glyph of Reincarnationは、戦闘終了後にしか唱えることができない。
+ 壁(Wall)1つを対象とする。このターン、それにブロックされた全てのクリーチャーを破壊する。それらは再生できない。これによりいずれかの墓地に置かれたクリーチャー1体につき、最後の時点でその壁(Wall)によってブロックされた状態になったクリーチャーをコントロールしていたプレイヤーの墓地にあるクリーチャー・カードを1枚、オーナーのコントロール下で戦場に出す。
《ゴブリンの祭殿/Goblin Shrine(CHR)》
Goblin Cavesとこのカードはザ・ダークにあるペアのカードである。それぞれ土地にエンチャントし、それが基本の山である場合に効果が有効になる。Goblin Shrineはクロニクルに収録されたが片方はされなかった。クロニクルの版は「基本の」が削除され、機能変更が行われてしまった。我々は「基本」を復活させて本来の機能に戻した。モーニングタイドの頃に「最新の印刷バージョンが勝つ」というルールを「ペアを合致させる」というやり方で引っくり返した形となる。言動不一致だと言われても致し方ない。
新テキスト:
エンチャント(土地).
+ エンチャントされている土地が基本の山(Mountain)である場合、ゴブリン(Goblin)・クリーチャーは +1/+0 の修整を受ける。
+ Goblin Shrineが戦場を離れたとき、これは、各ゴブリン(Goblin)・クリーチャーにそれぞれ1点のダメージを与える。
《賦活/Instill Energy(5ED)》
アルファ、ベータ、アンリミ、リバ、第4版では、このターンに戦場に出たクリーチャーにつけると攻撃できる。第5版になると、召喚酔いを無視する、というテキストに変更された。このことが現在のオラクルにも反映されている(速攻を持つ)。我々の最も強いオラクル決定ポリシーのひとつが、一番最新の版に従う、ということだが、第5版は別である。そのセットは某首相のようにカードが修正されている。こういう場合、「だって5版だし」という言い訳をしてほか3つの版に倣うことにする。こういった問題に関しては一貫してそうしていくつもりである。
新テキスト:
エンチャント(クリーチャー).
+ エンチャントされているクリーチャーは速攻を持つかのように攻撃できる。
{0}:エンチャントされているクリーチャーをアンタップする。この能力は、あなたのターンの間にのみ、各ターンに1回しか起動できない。
《コーマスの鐘/Kormus Bell(4ED)》
このカードは妙な進化を経ている。アルファ、ベータ、アンリミの場合、このカードは沼は色を持たないこと、黒ではないと断固として言っている。(その点が明確ではないので) リバになると色についての言及はまったく無い。沼は基本的に色を持たないのでそのままであるが、このカードはそれについて口を閉ざしてしまった。第4版になると逆転して沼を黒にするようになってしまった!この色変更はオラクルでは存在していない。我々の基本的ポリシーはカードの最新の版に従うことである。前述の他のカードは言い訳があるが、これについては何も説明できる状況が無いので、色を変更する効果が復活している。
新テキスト:
+ 全ての沼(Swamp)は黒の (1/1) のクリーチャーである。それらは土地でもある。
《奇跡の復活/Miraculous Recovery(VIS)》
現在のオラクルは印刷されたテキストと開始タイミングが違う。まずクリーチャー・カードを戦場に出し、そのあと+1/+1カウンターを置く。このことを復活させる。他にクリーチャーが居ない状況で《クローン/Clone(M11)》を戦場に戻すなどで0/0クリーチャーが戦場に出ても、この機能は有効である。状況起因処理はこの解決が終わるまでチェックされないからである。この機能の違いはたいしたことはないが、しかし差異はたしかに存在する。《熱心な士官候補生/Eager Cadet(9ED)》を《奇跡の復活/Miraculous Recovery(VIS)》で戻したとき、《弱者の剣/Sword of the Meek(FUT)》は誘発するべきである。これまでは誘発しなかったが、これからは誘発するようになる。
新テキスト:
+ あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。それの上に +1/+1 カウンターを1個置く。
《ルフ鳥の卵/Rukh Egg(9ED)》&《召喚者の卵/Summoner’s Egg(5DN)》
ご存知のように《ロック鳥の卵/Roc Egg》は「鳥」であり、「卵」ではない。まあ、クリーチャー・タイプ「卵」はちょっとおかしかったことを認める。これは若鳥なのだから鳥とする。《召喚者の卵/Summoner’s Egg(5DN)》は構築物とする。
Scarwood Bandits
印刷されたテキストでは、どのアーティファクトでも対象に取れる。そして、対戦相手が{2}を支払うことでそれを打ち消すことができた。オラクルではそれが変更されている。どのアーティファクトでも対象にとれるのは同じだが、そのアーティファクトのコントローラーだけが{2}を支払える。これは2人のゲームでは何も変わらない。あなたはたいていの場合あなたの対戦相手のアーティファクトを盗もうとするだろう。しかし、多人数戦では話が違ってくる。双頭巨人戦でプレイヤーAのアーティファクトを対象にとった場合、チームメイトもマナを支払える。本来の形にするためにテキストを戻した。
新テキスト:
森渡り.
+ {2緑},{T}:アーティファクト1つを対象とする。いずれかの対戦相手が{2}を支払わない限り、Scarwood Banditsが戦場にあり続ける限りそのアーティファクトのコントロールを得る。
Splintering Wind
印刷されたテキストでは、戦場を離れたときの能力は、遅延誘発型能力によるトークン生成効果の一部である。例えば、Splinterトークンを生み出した後Splintering Windが戦場を離れ、その後トークンが戦場を離れたら、トークンはあなたがコントロールする各クリーチャーに1点のダメージを与える。戦場に出ているほかのSplintering Windは何も関係しない。オラクルテキストでは戦場を離れたときの能力は2つに分かれている。この場合だと、Splintering Windが戦場に出ていないとトークンが戦場を離れても能力は誘発しない。さらに悪いことに、Splintering Windが3つ出ているとトークンが1つ戦場から離れると3つが誘発してしまう。《鏡の精体/Mirror Entity(LRW)》やすべてのクリーチャー・タイプを持つクリーチャーが戦場を離れたときにさえ誘発してしまうのである。これはよろしくない。
新テキスト:
+ {2緑}:クリーチャー1体を対象とする。Splintering Windは、それに1点のダメージを与える。緑の (1/1) の裂片(Splinter)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。それは飛行と「累加アップキープ {緑}.」を持つ。それが戦場を離れたとき、それは、あなたと、あなたがコントロールする各クリーチャーにそれぞれ1点のダメージを与える。(それのコントローラーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーはそれの上に経年(age)カウンターを1個置く。その後、そのプレイヤーがそれの上に置かれているageカウンター1個につきアップキープ・コストを1回支払わない限り、それを生贄に捧げる。)
《三畳紀の卵/Triassic Egg(CHR)》
クロニクルの版は変わっている。あなたの墓地にあるカードか手札にあるカードを対象にとるのだ。そんなことは不可能である。手札のカードは隠されており対称に取ることはできない。オラクルテキストは最初から対象に取ることを諦めて能力の解決時に手札からカードを選ぶか墓地からカードを選ぶか、ということにしている。だが我々はこの最新の印刷テキストに近づけようとしてみた。対象をとるということは、すべてのプレイヤーがその能力が解決する前に何を行おうとしているか知ることが出来るということである。そしてその解決前に対応が可能である。クロニクルのテキストに従うなら、あなたは自分の墓地のカードを対象にとるか手札からカードを1枚選ぶことになる。その時点で選んだカードは公開されることになる。我々はモードを使ってそれを模倣することにした。手札のカードは対象にとれないが、墓地のカードを対称に取ることは出来る。それは現在別々のモードとなっている。また、クロニクルの版では雛カウンターが起動のための制限として使われているが、実際にはそれを取り除いたりはしない。オラクルテキストでは単純化のためにそれを取り除いている。起動コストに制限をつけることは、能力の終わりにこれを埋葬することよりわかりやすい。だが、どのみちTriassic Eggは墓地に置かれるのだから、誰がその上にカウンターが置かれ続けていることを気にするだろう?まあ、何かが問題になるかもしれないから、起動コストの制限そのものはそのままにしておく。
新テキスト:
+ {3},{T}:Triassic Eggの上に、雛(hatchling)カウンターを1個置く。
+ Triassic Eggを生贄に捧げる:以下の2つから1つを選ぶ。「あなたは、あなたの手札にあるクリーチャー・カード1枚を戦場に出してもよい」「あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とする。あなたはそれを戦場に戻してもよい」この能力は、Triassic Eggの上にhatchlingカウンターが2個以上置かれている場合にしか起動できない。
《春分/Vernal Equinox(MMQ)》
印刷されたカードでは瞬速があるかのようにクリーチャーとエンチャント呪文を唱えることができるようになる。これは《ドライアドの東屋/Dryad Arbor(FUT)》をこの方法で出すべきでないことも意味している。しかし、現在のオラクルではそれができるように解釈できてしまう。「プレイ」を「唱える」にすることでそんな言い訳ができないようにする。
新テキスト:
+ どのプレイヤーもクリーチャー・カードやエンチャント・カードを、それらが瞬速を持つかのように唱えてよい。
《野生のマンモス/Wild Mammoth(NEM)》
この間訂正された《ガズバンのオーガ/Ghazban Ogre(5ED)》や《野生の犬/Wild Dogs(USG)》と同様のあいまい性の問題を持っている。能力が誘発するときに、あるプレイヤーが他のプレイヤーより多くのクリーチャーをコントロールしていて、解決時に違うプレイヤーが他より多くのクリーチャーをコントロールしていたら?「そのプレイヤー」は誰なのか?その問題は解決した。
新テキスト:
+ あなたのアップキープの開始時に、いずれかのプレイヤーがコントロールしているクリーチャーの総数が他の各プレイヤーよりも多い場合、その最も多くクリーチャーをコントロールしているプレイヤーはWild Mammothのコントロールを得る。
Worms of the Earth
イーブンタイドのときに私はこのカードを訂正し、印刷されたテキストに近づけた。今回同じ理由で戻ってきた。2番目の能力は置き換えとなっている。「土地が戦場に出る場合、その代わりに戦場に出ない。」これをもっと強制的な表現にできるのではないか、と考えた。これと関係のある分岐と疑問点がくつかある。2番目の能力が文字通りなら、1番目の能力は長すぎるのではないか、プレイヤーは土地をプレイできない、をそこで言うべきだろうか? 私はそう思う。また別に、私は土地をプレイすると宣言することは出来るが、手札から戦場に出ることは失敗し、それが公開されることは絶対にない。しかし土地を出してしまったとしたら。これは良いはずがない。
*《クローン/Clone(M10)》を唱え、コピー先を《ドライアドの東屋/Dryad Arbor(FUT)》に選んだらどうなるだろうか?《クローン/Clone(M10)》の解決時に、それは土地であるがゆえに戦場に出ることが出来ない。
*それはスタック上にスタックしてしまうのか?我々は、既にこういった状況を想定しているルールを見つけることが出来る。《エンチャント複製/Copy Enchantment(RAV)》が解決するときに、なんらかの理由で戦場に出ることが出来ないオーラを選んだ場合である。例えば、そのオーラが《刺青の護法印/Tattoo Ward(ODY)》で、戦場にはほかにクリーチャーがいない場合、そして、それにすでに《刺青の護法印/Tattoo Ward(ODY)》がついている場合、である。608.3bにより、パーマネント生成呪文が解決したが、そのコントローラーがそれを戦場に出すことが出来ない場合、そのプレイヤーはそれをオーナーの墓地に置く。この点に関して、新しいテキストでも旧テキストと同様に機能するだろう。この結果には満足している。
*他の領域から直接《クローン/Clone(M10)》が戦場に出るとき、《ドライアドの東屋/Dryad Arbor(FUT)》を選んだとしたらどうなるだろう?それは戦場には出ず、もとあった領域に残り続ける。
*呪文や《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker(CHK)》のような能力が土地のコピーであるトークンを戦場に出そうとしたらどうなるだろう?それは失敗する。トークンは作られない。
こういった状況が明確に規定されているのだ。他の変更点としては、3番目の能力がダメージを与えることになった。ライフの喪失ではない。
新テキスト:
プレイヤーは土地をプレイできない。
+ 土地は戦場に出ることができない。
+ 各アップキープの開始時に、どのプレイヤーも、土地を2つ生贄に捧げるか「Worms of the Earthは、そのプレイヤーに5点のダメージを与える」かを選んでもよい。いずれかのプレイヤーがどちらかをした場合、Worms of the Earthを破壊する。
*更新:Glyph of Reincarnationの項目は、オラクルテキストは正しかったが説明のほうが間違っていた、これは訂正されている。
Artifact Ward
オラクルテキストではエンチャントされているクリーチャーにプロテクション(アーティファクト)を与える。しかし、印刷されたテキストはそうではない。非常に近いが、すでについている装備品をはずすものではない。《Argothian Pixies》と同様に箇条書きにした。
新テキスト:
エンチャント(クリーチャー).
+ エンチャントされているクリーチャーは、アーティファクト・クリーチャーによってはブロックされない。
+ アーティファクト・クリーチャーがエンチャントされているクリーチャーに与える全てのダメージを軽減する。
+ エンチャントされているクリーチャーは、アーティファクトの発生源からの能力の対象にならない。
Blaze of Glory
印刷されたテキストでは、Blaze of Gloryは「防御しているクリーチャーを対象とする」「防御が選ばれる前にプレイする」と書かれている。この2つは互いに矛盾している。だが、プレイ制限を持つべきであるということを意味している。「Blaze of Gloryは、攻撃クリーチャー指定ステップの間にしか唱えることができない」とし、防御プレイヤーがコントロールするクリーチャーを対象にとるよう、さらに「must」を使わないテキストにした。
新テキスト:
+ Blaze of Gloryは、攻撃クリーチャー指定ステップの間にしか唱えることができない。
+ 防御プレイヤーがコントロールするクリーチャー1体を対象とする。このターン、それは好きな数のクリーチャーをブロックできる。このターン、それは可能なら各攻撃クリーチャーをブロックする。
《魔力奪取/Drain Power(5ED)》
印刷されたテキストでは、対象となったプレイヤーのマナ・プールにあるすべてのマナはあなたのマナ・プールに入る。実際は同じ量とタイプではなく、マナそのものが移動する。このことは、氷雪パーマネントからのマナ、《すべてを護るもの、母聖樹/Boseiju, Who Shelters All(CHK)》からのマナや、あるいは《放漫トカゲ/Imperiosaur(FUT)》を唱える場合などに問題となる。第5版のテキストを参考に、このルールをカバーするテキストにした。
新テキスト:
+ プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは、自分がコントロールする各土地のマナ能力を起動する。その後、そのプレイヤーのマナ・プールにある全てのマナをあなたのマナ・プールに加える。
Dread Wight
オラクルテキストでは、影響されるクリーチャーに2つの能力を与える。なるべくなら、印刷されたテキストが能力を与えていないので与えないようにしたい。最初の能力は簡単に実現できる。もう一つについては無駄に長くなってしまうのでやる意義がない。それでもずいぶんマシになったと思う。また、「全て」を「各」に変更し、文法的に正しく理解しやすくした。(それらすべてのクリーチャーの上に1つのカウンターを置くのではなく、各クリーチャーに1つずつ置くということだ)
新テキスト:
+ 戦闘終了時に、Dread WightをブロックしたかDread Wightによってブロックされた状態になった全てのクリーチャーの上に麻痺(paralyzation)カウンターを1個置き、それらのクリーチャーをタップする。それらのクリーチャーの上にparalyzationカウンターが置かれ続けている限り、それはそのコントローラーのアンタップ・ステップの間にアンタップしない。それらのクリーチャーは「{4}:このクリーチャーからparalyzationカウンターを1個取り除く」を得る。
Glyph of Reincarnation
このカードを唱える制限が変更されていて、オラクルと印刷されたテキストで差異がある。印刷されたテキストの機能を復活させた。もうひとつ、コントロール変更効果との相互作用について変更されている。例えば、《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear(M11)》が攻撃してきたとする。あなたは《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》でブロックし、その後なんらかの方法で《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear(M11)》のコントロールを得た。戦闘の後にGlyph of Reincarnationを《前兆の壁/Wall of Omens(ROE)》に唱えた。印刷されたテキストどおりだと、《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear(M11)》は破壊されて、あなたが選んだ相手プレイヤーの墓地にあるクリーチャー・カードを、対戦相手は得ることになる。オラクルテキストに従うと、《ルーン爪の熊/Runeclaw Bear(M11)》は破壊されて、あなたが自分の墓地にあるクリーチャー・カードを得ることになる。ここまで違いが出てはいけない。少なくとも、我々がオリジナルの機能を復活させるために複雑怪奇な言葉遣いを作り上げてしまったので、今までも、そしてこれからもGlyph of Reincarnationを使わないでほしい。そうすればみんな幸せだ。
新テキスト:
+ Glyph of Reincarnationは、戦闘終了後にしか唱えることができない。
+ 壁(Wall)1つを対象とする。このターン、それにブロックされた全てのクリーチャーを破壊する。それらは再生できない。これによりいずれかの墓地に置かれたクリーチャー1体につき、最後の時点でその壁(Wall)によってブロックされた状態になったクリーチャーをコントロールしていたプレイヤーの墓地にあるクリーチャー・カードを1枚、オーナーのコントロール下で戦場に出す。
《ゴブリンの祭殿/Goblin Shrine(CHR)》
Goblin Cavesとこのカードはザ・ダークにあるペアのカードである。それぞれ土地にエンチャントし、それが基本の山である場合に効果が有効になる。Goblin Shrineはクロニクルに収録されたが片方はされなかった。クロニクルの版は「基本の」が削除され、機能変更が行われてしまった。我々は「基本」を復活させて本来の機能に戻した。モーニングタイドの頃に「最新の印刷バージョンが勝つ」というルールを「ペアを合致させる」というやり方で引っくり返した形となる。言動不一致だと言われても致し方ない。
新テキスト:
エンチャント(土地).
+ エンチャントされている土地が基本の山(Mountain)である場合、ゴブリン(Goblin)・クリーチャーは +1/+0 の修整を受ける。
+ Goblin Shrineが戦場を離れたとき、これは、各ゴブリン(Goblin)・クリーチャーにそれぞれ1点のダメージを与える。
《賦活/Instill Energy(5ED)》
アルファ、ベータ、アンリミ、リバ、第4版では、このターンに戦場に出たクリーチャーにつけると攻撃できる。第5版になると、召喚酔いを無視する、というテキストに変更された。このことが現在のオラクルにも反映されている(速攻を持つ)。我々の最も強いオラクル決定ポリシーのひとつが、一番最新の版に従う、ということだが、第5版は別である。そのセットは某首相のようにカードが修正されている。こういう場合、「だって5版だし」という言い訳をしてほか3つの版に倣うことにする。こういった問題に関しては一貫してそうしていくつもりである。
新テキスト:
エンチャント(クリーチャー).
+ エンチャントされているクリーチャーは速攻を持つかのように攻撃できる。
{0}:エンチャントされているクリーチャーをアンタップする。この能力は、あなたのターンの間にのみ、各ターンに1回しか起動できない。
《コーマスの鐘/Kormus Bell(4ED)》
このカードは妙な進化を経ている。アルファ、ベータ、アンリミの場合、このカードは沼は色を持たないこと、黒ではないと断固として言っている。(その点が明確ではないので) リバになると色についての言及はまったく無い。沼は基本的に色を持たないのでそのままであるが、このカードはそれについて口を閉ざしてしまった。第4版になると逆転して沼を黒にするようになってしまった!この色変更はオラクルでは存在していない。我々の基本的ポリシーはカードの最新の版に従うことである。前述の他のカードは言い訳があるが、これについては何も説明できる状況が無いので、色を変更する効果が復活している。
新テキスト:
+ 全ての沼(Swamp)は黒の (1/1) のクリーチャーである。それらは土地でもある。
《奇跡の復活/Miraculous Recovery(VIS)》
現在のオラクルは印刷されたテキストと開始タイミングが違う。まずクリーチャー・カードを戦場に出し、そのあと+1/+1カウンターを置く。このことを復活させる。他にクリーチャーが居ない状況で《クローン/Clone(M11)》を戦場に戻すなどで0/0クリーチャーが戦場に出ても、この機能は有効である。状況起因処理はこの解決が終わるまでチェックされないからである。この機能の違いはたいしたことはないが、しかし差異はたしかに存在する。《熱心な士官候補生/Eager Cadet(9ED)》を《奇跡の復活/Miraculous Recovery(VIS)》で戻したとき、《弱者の剣/Sword of the Meek(FUT)》は誘発するべきである。これまでは誘発しなかったが、これからは誘発するようになる。
新テキスト:
+ あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とし、それを戦場に戻す。それの上に +1/+1 カウンターを1個置く。
《ルフ鳥の卵/Rukh Egg(9ED)》&《召喚者の卵/Summoner’s Egg(5DN)》
ご存知のように《ロック鳥の卵/Roc Egg》は「鳥」であり、「卵」ではない。まあ、クリーチャー・タイプ「卵」はちょっとおかしかったことを認める。これは若鳥なのだから鳥とする。《召喚者の卵/Summoner’s Egg(5DN)》は構築物とする。
Scarwood Bandits
印刷されたテキストでは、どのアーティファクトでも対象に取れる。そして、対戦相手が{2}を支払うことでそれを打ち消すことができた。オラクルではそれが変更されている。どのアーティファクトでも対象にとれるのは同じだが、そのアーティファクトのコントローラーだけが{2}を支払える。これは2人のゲームでは何も変わらない。あなたはたいていの場合あなたの対戦相手のアーティファクトを盗もうとするだろう。しかし、多人数戦では話が違ってくる。双頭巨人戦でプレイヤーAのアーティファクトを対象にとった場合、チームメイトもマナを支払える。本来の形にするためにテキストを戻した。
新テキスト:
森渡り.
+ {2緑},{T}:アーティファクト1つを対象とする。いずれかの対戦相手が{2}を支払わない限り、Scarwood Banditsが戦場にあり続ける限りそのアーティファクトのコントロールを得る。
Splintering Wind
印刷されたテキストでは、戦場を離れたときの能力は、遅延誘発型能力によるトークン生成効果の一部である。例えば、Splinterトークンを生み出した後Splintering Windが戦場を離れ、その後トークンが戦場を離れたら、トークンはあなたがコントロールする各クリーチャーに1点のダメージを与える。戦場に出ているほかのSplintering Windは何も関係しない。オラクルテキストでは戦場を離れたときの能力は2つに分かれている。この場合だと、Splintering Windが戦場に出ていないとトークンが戦場を離れても能力は誘発しない。さらに悪いことに、Splintering Windが3つ出ているとトークンが1つ戦場から離れると3つが誘発してしまう。《鏡の精体/Mirror Entity(LRW)》やすべてのクリーチャー・タイプを持つクリーチャーが戦場を離れたときにさえ誘発してしまうのである。これはよろしくない。
新テキスト:
+ {2緑}:クリーチャー1体を対象とする。Splintering Windは、それに1点のダメージを与える。緑の (1/1) の裂片(Splinter)・クリーチャー・トークンを1体戦場に出す。それは飛行と「累加アップキープ {緑}.」を持つ。それが戦場を離れたとき、それは、あなたと、あなたがコントロールする各クリーチャーにそれぞれ1点のダメージを与える。(それのコントローラーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーはそれの上に経年(age)カウンターを1個置く。その後、そのプレイヤーがそれの上に置かれているageカウンター1個につきアップキープ・コストを1回支払わない限り、それを生贄に捧げる。)
《三畳紀の卵/Triassic Egg(CHR)》
クロニクルの版は変わっている。あなたの墓地にあるカードか手札にあるカードを対象にとるのだ。そんなことは不可能である。手札のカードは隠されており対称に取ることはできない。オラクルテキストは最初から対象に取ることを諦めて能力の解決時に手札からカードを選ぶか墓地からカードを選ぶか、ということにしている。だが我々はこの最新の印刷テキストに近づけようとしてみた。対象をとるということは、すべてのプレイヤーがその能力が解決する前に何を行おうとしているか知ることが出来るということである。そしてその解決前に対応が可能である。クロニクルのテキストに従うなら、あなたは自分の墓地のカードを対象にとるか手札からカードを1枚選ぶことになる。その時点で選んだカードは公開されることになる。我々はモードを使ってそれを模倣することにした。手札のカードは対象にとれないが、墓地のカードを対称に取ることは出来る。それは現在別々のモードとなっている。また、クロニクルの版では雛カウンターが起動のための制限として使われているが、実際にはそれを取り除いたりはしない。オラクルテキストでは単純化のためにそれを取り除いている。起動コストに制限をつけることは、能力の終わりにこれを埋葬することよりわかりやすい。だが、どのみちTriassic Eggは墓地に置かれるのだから、誰がその上にカウンターが置かれ続けていることを気にするだろう?まあ、何かが問題になるかもしれないから、起動コストの制限そのものはそのままにしておく。
新テキスト:
+ {3},{T}:Triassic Eggの上に、雛(hatchling)カウンターを1個置く。
+ Triassic Eggを生贄に捧げる:以下の2つから1つを選ぶ。「あなたは、あなたの手札にあるクリーチャー・カード1枚を戦場に出してもよい」「あなたの墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とする。あなたはそれを戦場に戻してもよい」この能力は、Triassic Eggの上にhatchlingカウンターが2個以上置かれている場合にしか起動できない。
《春分/Vernal Equinox(MMQ)》
印刷されたカードでは瞬速があるかのようにクリーチャーとエンチャント呪文を唱えることができるようになる。これは《ドライアドの東屋/Dryad Arbor(FUT)》をこの方法で出すべきでないことも意味している。しかし、現在のオラクルではそれができるように解釈できてしまう。「プレイ」を「唱える」にすることでそんな言い訳ができないようにする。
新テキスト:
+ どのプレイヤーもクリーチャー・カードやエンチャント・カードを、それらが瞬速を持つかのように唱えてよい。
《野生のマンモス/Wild Mammoth(NEM)》
この間訂正された《ガズバンのオーガ/Ghazban Ogre(5ED)》や《野生の犬/Wild Dogs(USG)》と同様のあいまい性の問題を持っている。能力が誘発するときに、あるプレイヤーが他のプレイヤーより多くのクリーチャーをコントロールしていて、解決時に違うプレイヤーが他より多くのクリーチャーをコントロールしていたら?「そのプレイヤー」は誰なのか?その問題は解決した。
新テキスト:
+ あなたのアップキープの開始時に、いずれかのプレイヤーがコントロールしているクリーチャーの総数が他の各プレイヤーよりも多い場合、その最も多くクリーチャーをコントロールしているプレイヤーはWild Mammothのコントロールを得る。
Worms of the Earth
イーブンタイドのときに私はこのカードを訂正し、印刷されたテキストに近づけた。今回同じ理由で戻ってきた。2番目の能力は置き換えとなっている。「土地が戦場に出る場合、その代わりに戦場に出ない。」これをもっと強制的な表現にできるのではないか、と考えた。これと関係のある分岐と疑問点がくつかある。2番目の能力が文字通りなら、1番目の能力は長すぎるのではないか、プレイヤーは土地をプレイできない、をそこで言うべきだろうか? 私はそう思う。また別に、私は土地をプレイすると宣言することは出来るが、手札から戦場に出ることは失敗し、それが公開されることは絶対にない。しかし土地を出してしまったとしたら。これは良いはずがない。
*《クローン/Clone(M10)》を唱え、コピー先を《ドライアドの東屋/Dryad Arbor(FUT)》に選んだらどうなるだろうか?《クローン/Clone(M10)》の解決時に、それは土地であるがゆえに戦場に出ることが出来ない。
*それはスタック上にスタックしてしまうのか?我々は、既にこういった状況を想定しているルールを見つけることが出来る。《エンチャント複製/Copy Enchantment(RAV)》が解決するときに、なんらかの理由で戦場に出ることが出来ないオーラを選んだ場合である。例えば、そのオーラが《刺青の護法印/Tattoo Ward(ODY)》で、戦場にはほかにクリーチャーがいない場合、そして、それにすでに《刺青の護法印/Tattoo Ward(ODY)》がついている場合、である。608.3bにより、パーマネント生成呪文が解決したが、そのコントローラーがそれを戦場に出すことが出来ない場合、そのプレイヤーはそれをオーナーの墓地に置く。この点に関して、新しいテキストでも旧テキストと同様に機能するだろう。この結果には満足している。
*他の領域から直接《クローン/Clone(M10)》が戦場に出るとき、《ドライアドの東屋/Dryad Arbor(FUT)》を選んだとしたらどうなるだろう?それは戦場には出ず、もとあった領域に残り続ける。
*呪文や《鏡割りのキキジキ/Kiki-Jiki, Mirror Breaker(CHK)》のような能力が土地のコピーであるトークンを戦場に出そうとしたらどうなるだろう?それは失敗する。トークンは作られない。
こういった状況が明確に規定されているのだ。他の変更点としては、3番目の能力がダメージを与えることになった。ライフの喪失ではない。
新テキスト:
プレイヤーは土地をプレイできない。
+ 土地は戦場に出ることができない。
+ 各アップキープの開始時に、どのプレイヤーも、土地を2つ生贄に捧げるか「Worms of the Earthは、そのプレイヤーに5点のダメージを与える」かを選んでもよい。いずれかのプレイヤーがどちらかをした場合、Worms of the Earthを破壊する。
*更新:Glyph of Reincarnationの項目は、オラクルテキストは正しかったが説明のほうが間違っていた、これは訂正されている。
コメント
You may untap target creature both during your untap phase and one additional time during your turn. Target creature may attack the turn it comes into play.
オリジナルが攻撃だけを許可する能力だったのです。つまり5版の「召喚酔いに影響されない」および「速攻を持つ」は拡大解釈であったと。
このままだと、この後の《ドライアドの東屋/Dryad Arbor》云々の文章がおかしくなってしまいます。
Glyph of Reincarnationの最後「このカードをプレイしないということはないだろう。」
これは逆です。
「どうせ誰もこんなカードをプレイしないでしょ?」くらいの意味合いです。
原文
Just don’t play Glyph of Reincarnation and everything’s fine.
You weren’t playing it, were you? No, I didn’t think so.
Keep not doing that.
試訳
Glyph of Reincarnation をプレイしないで頂戴。そうすればみんな幸せだ。
今までだってプレイしてなかったでしょう?ほら、思った通りだ。
どうかそのままでいてね。
否定を受けて返した否定が肯定の意味になるのが違和感ありますよね。日本人として。
誤訳の部分を修正しておきました。今後ともよろしくお願いします。